Project/Area Number |
25915009
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
化学
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
工藤 友美 東北大学, 多元物質科学研究所, 技術職員
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2014-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2013)
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Budget Amount *help |
¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2013: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Keywords | アルミノシリケートガラス / 中間ガラス |
Research Abstract |
研究目的 偏極中性子散乱実験において、ヘリウム3偏極フィルター用ガラスセル(以下、偏極セル)の高品質化と大型化が求められている。偏極セルは、ヘリウムガス保持力が高くホウ酸を含まないアルミノシリケートガラス(GE180ガラス)を使用することで、高い偏極率の達成と長期的な使用が可能になる。本研究では、加工難易度の高いアルミノシリケートガラスの火加工および研削・研磨加工法の確立をめざす。 研究方法 1. 15mm, 23mmの管材料のみのアルミノシリケートガラスを使用し、溶融・ブローを繰り返し管径を太くする。 2. 平滑で気泡の無い面の製作は、管から板材料を製作して研削・研磨で円板加工する。 3. 研磨加工したガラス円筒の両端に円板を密着させる。炎による溶融もおこなう。 4. パイレックス管との接合のため、中間ガラスを製作する。 研究成果 ガラス管を溶融し太さ厚さを変え、各種サイズの外筒管・円板を作り分けることで、気泡の無いパーツを揃えることができる。しかし、これらを接合することは難しく溶融炎で接合中に破損してしまう。セルサイズより太い保護管越しに加熱をはじめ、徐々に温度を上げ接合を試みたところ、従来よりも破損までの時間は長くなり接合の可能性が見えた。これは、バーナーを増やし余熱を加えることで接合が可能になると思われる。 中間ガラスの製作では、溶融炎を都市ガスから水素に変えたところ気泡の少ないものを製作することができた。製作した5種類の中間ガラスを使いパイレックス管と接合したところ、接合幅も短く、リークのない良好な接合に成功した。ほかに、円筒の端面を研磨したもの同士を接合したところ、気泡の発生が少ない接合ができた。研磨した端面の角度を変えることで、接合面に気泡が少ない曲がり管の製作も可能である。 これらのことから、今後のセル製作において有効な加工法が得られたと考えられる。
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