Project/Area Number |
25917015
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
工学Ⅰ(機械系)
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
庄司 大 国立大学法人東京工業大学, 技術部, 技術職員
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2014-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2013)
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Budget Amount *help |
¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2013: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Keywords | ナノインプリント / ヒータ |
Outline of Annual Research Achievements |
研究目的 : ナノインプリントとはモールド表面に刻まれた微細な凹凸パターンを樹脂に転写する技術である。樹脂の軟化に熱を用いるが、従来は装置の外部から熱を加えていたため熱のロスが多く問題であった。そこで小型のヒータを製作して装置の内部に設置し、装置内部から直接試料を加熱することで熱のロスの低減させることを目的とする。 研究方法 : 装置内部に設置するヒータはガラス基板上に銅のヒータ線を配線した抵抗加熱式ヒータとした。装置内に収めるためにヒータの大きさは20*20*1mmとした。また、装置内にヒータを設置してナノインプリントを行うとヒータごと加圧することになるため、試料を破損させないためにヒータ面をフラットにする必要があった。そこでヒータ線の製作には半導体プロセス技術を利用した。本技術を用いるとnmオーダーの精度で加工ができるためヒータ面を極めてフラットにできる。抵抗加熱式ヒータのヒータ抵抗は5~50Ωが適当な値である。その抵抗値を得られるようにヒータ線の厚み、幅、総延長を計算で求めたところそれぞれ1μm、1mm、240mmであったためその寸法でヒータ線を製作した。 研究成果 : 製作したヒータのヒータ抵抗は14.4Ωであり、抵抗加熱式ヒータとしては適当な抵抗値であった。ヒータに電圧を印加し、電圧上昇とともにヒータ温度が上昇することを確認し、また200℃まで問題なく加熱できることを確認した。製作したヒータを用いてナノインプリント実験を行い、適正にパターンを転写できることを確認した。また、ヒータ面はRa=0.037μmと極めてフラットであるためナノインプリントの加圧による基板の損傷は起こらなかった。1回のナノインプリントで発生する熱量は、従来の装置外部から加熱する方法では206kJであったが本研究で確立した装置内部から加熱する方法では12kJであり、94%の熱量を削減できた。
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