Research Abstract |
【研究目的】 光学顕微鏡では観察できない, ナノスケール管路内流れを走査型電子顕微鏡(以下SEM)によって観察する手法の開発を目的としている. 従来の研究によって, 開水路における流れの観察がSEMによって可能となった. そこで今回はより利用範囲の広い, 管路内流れの観察を目指す. 【研究方法】 開水路に薄膜付TEM用グリッドを貼ることにより管路を製作した. 流体には高真空状態であるSEMのチャンバー内において液体が蒸発しないよう, 蒸気圧が極めて低いイオン液体を使用した. イオン液体にトレーサーとして粒径φ3㎛の微小粒子(以後トレーサー粒子)を混入し, トレーサー粒子の動きを観察することによって流れの観察を行う. 流れの観察には二次電子像を用いた. この二次電子像を動画で撮影し, 粒子の移動距離から速度分布を求めた. 【研究成果】 膜越しに粒子の動きを撮影することができた. この画像から粒子の速度分布を得ることができ, 管路内流れの観察が可能となった.
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