不攪乱試料採取と現場透水試験を組み合わせた礫質地盤の不均質性及び異方性の空間再現
Project/Area Number |
25920014
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
工学Ⅲ(土木・建築工学系)
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Research Institution | 株式会社ドーコン |
Principal Investigator |
阪田 義隆 株式会社ドーコン, コンサル職員
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2014-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2013)
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Budget Amount *help |
¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2013: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Keywords | 透水係数 / 礫質土 / 不均質性 |
Research Abstract |
1. 研究目的 : 本研究の目的は, 札幌扇状地にて不攪乱試料採取と現場透水試験を組み合わせた原位置試験を行うとともに, 地球統計学に基づく数値シミュレーション手法を適用することで, 礫質地盤内の不均質性と異方性を有する透水係数の空間分布の実態を明らかにすることである. 2. 研究方法 : 札幌扇状地の上流にて, 特殊サンプラーを用いて礫質土の不攪乱試料を深度40mまで連続採取した. また深度11mまでピエゾメータ法とチューブ法を交互に繰り返す現場透水試験を行い, 透水係数の鉛直分布を得た. 既往研究を含む不均質性の情報に基づき, 断面二次元領域で連続ガウスシミュレーションによりトレンドの有無, バリオグラムレンジの長短, 異方性の有無の8ケース各1000パターンの透水係数分布(1m解像度)をモンテカルロ法により生成し, 豊平川の伏没涵養帯周辺での水温移送過程を再現する分布を同定した. 3. 研究結果 : (1)透水係数は不攪乱試料の低充填部と相関を有し, 特定の水脈に依存することが分かった. 粒度と充填度による礫質土の透水係数モデルは既往パラメータを修正することで適用可能であった. (2)透水試験結果が鉛直不均質場にて受ける影響を, 軸対称断面二次元モデルによる感度解析から定量化し, 線形回帰式で近似することで, 試験結果から真の透水係数分布を導く補正式を導出した. (3)補正の結果, 高透水層はより高く, 難透水層はより低い透水性となり, 試験結果に比べより強い不均質性が存在すると予想された. (4)透水係数の深度分布は, 局所的(10^0mオーダー)には堆積過程を反映したサイクリックな構造が, 巨視的(10^1mオーダー)には指数減衰トレンドが分布する可能性が示された. (5)不均質性のモデル化は, 礫質土中の地下水流と物質移送の再現に有効であり, その際, 深度トレンドや堆積構造の反映が重要であること, 一方1mスケールでの異方性は比較的影響しないことなどが明らかとなった.
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)