笑いロボットによる機械と人の社会感情的相互作用の実現と笑い測定システムの開発
Project/Area Number |
25922003
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
工学Ⅴ(その他工学)
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Research Institution | 目白大学人間学部 |
Principal Investigator |
野澤 孝司 目白大学, 人間学部, 非常勤講師
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2014-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2013)
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Budget Amount *help |
¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2013: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Keywords | 笑い / ロボット / 社会的相互作用 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、笑いロボットの動作や発声が人にもたらす愉快感や笑い反応について、全身情動表出型2足歩行ロボットを用いて、心理的印象評価の予備実験を行った。その結果、笑いロボットがジョークやユーモアを発声・発話したり、お笑い芸人の芸能的な動作や物まねを表現した場合のビデオ画像を被験者が鑑賞した場合に、鑑賞前後の気分プロフィール検査(POMS)において「抑うつ・落ち込み」と「怒り・敵意」の評価点が有意に減少した。 しかし、予備実験では、ロボットの腕の動きが極端に遅く、その可動範囲も制限されていたため、鑑賞者の人の笑いを多く誘発できなかったと結論し、次に、笑いロボットの前腕部を改良するために、ロボットと外見が同じCG(コンピューターグラフィックス)を用いて、様々なお笑い動作の動画を被験者に鑑賞させ、印象評価を行った。その結果、ロボットの前腕部動作の速度の向上が被験者の主観的な面白さの印象評価に特に効果があることが分かった。さらにロボットの前腕付け根の可動角や自由度についても統計的に有意な効果は見られなかったが、ロボットのお笑い動作の表現力の向上に関して、面白さやおかしさの増加に影響するような傾向が観察された。 同笑いロボットを、ラフトラックとして、被験者が動画を観察している際に、人間と共に笑う観客型の笑いロボットとして使用してその評価を行った場合には、ロボットの笑いがある条件では、被験者が鑑賞している動画の内容ではなく、動画鑑賞時の「場の雰囲気」における面白さの評価が多少高くなった結果となった。 さらに、ロボットハンド装置を用いた揉み動作によるくすぐり刺激が誘発する笑いを検討した結果、被験者全員が主観的なくすぐったさの感覚を感じ、15名中約半数の被験者が笑い反応を示した。人によるくすぐり刺激とロボットによる刺激を比較した場合には、両条件ともほぼ同等の(半数の)笑い反応の生起率を示した。ロボットのくすぐり刺激の場合には刺激提示開始時に比べて刺激終了直前で明確なくすぐったさの評価値の低下が観察された。これらの結果から、ロボットも人のポジティブ感情である笑いに積極的に影響を与えて、人とロボットの社会感情的な相互作用が可能であることが示された。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)
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[Journal Article] Human-humanoid robot social interaction : Laughter.2013
Author(s)
Sarah Cosentino, Tatsuhiro Kishi, Massimiliano Zecca, Salvatore Sessa, Luca Bartolomeo, Kenji Hashimoto, Takashi Nozawa and Atsuo Takanishi
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Journal Title
Proceedings of the 2013 IEEE International Conference on Robotics and Biomimetics (ROBIO2013)
Pages: 1396-1401
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Peer Reviewed
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