Project/Area Number |
25924001
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
生物学Ⅱ(動物)
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Research Institution | 清心女子高 |
Principal Investigator |
秋山 繁治 清心女子高等学校, 私立高等学校教諭
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2014-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2013)
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Budget Amount *help |
¥300,000 (Direct Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2013: ¥300,000 (Direct Cost: ¥300,000)
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Keywords | サンショウウオ / 人工受精 / 繁殖行動 |
Research Abstract |
オオイタサンショウウオは2000年環境省のレッドデータブックの「絶滅危惧II類(VU)」に指定されている種で、多くの繁殖場所が圃場整備などの人為的な改変で奪われているので、個体数の激減が推測されている。1997年からオオイタサンショウウオの卵からの飼育に取り組み、繁殖できる段階まで成長した個体が確保できたので、実験室内で飼育下での繁殖を試みた。 飼育下の繁殖方法として、(1)人工受精(卵嚢と精子を採取して受精させる方法と(2)ゴナトロピン注射で配偶行動を誘発させる方法を用い、両方法で安定して受精卵を得る方法を確立することができた。繁殖を成功させりためにもっとも重要なことは、十分に性成熟した雌雄を育てること(3年以上飼育)であり、それを前提として、具体的な条件として、(1)の方法では、卵のうを濡らさずに摘出し、受精まで低温(5℃)で保持することによって受精率が上がることが、(2)の方法では、成熟個体をゴナトロピン(100単位)注射後は低温(5℃)で1日保持してから、常温の水槽に入れることによって繁殖行動が正常に誘発されることが判った。また、繁殖行動は、①しがみつき行動(雌雄)、②助産行動(雄)、③産卵(雌)という一定の順序で行われることが確認できた。雌が産卵を始めてから雄の助産行動によって産み終るまでの平均所要時間は43秒で、雌の産卵が始まる前の前兆として、雄がしがみつき行動を頻繁に行うこともわかった。また雄が抱きつくのは雌の身体ではなく、産卵中または産卵後の卵のうであることから、卵のうに雄を誘引するフェロモンが付着していると考えられる。産卵後も卵のうに居座る雄は縄張りを形成し、卵のうに近づく他の雄に対して攻撃することも観察できた。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)