Project/Area Number |
25925001
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
農学・水産学
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Research Institution | 神奈川県立西湘高校 |
Principal Investigator |
井上 陽子 神奈川県立西湘高等学校, 教員
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2014-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2013)
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Budget Amount *help |
¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2013: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Keywords | DNA / 共通性 / 多様性 |
Research Abstract |
1. 研究目的 : 新学習指導要領に即し、身近な生き物を用いた実験によりDNAの多様性と共通性及び遺伝子の発現について可視化し、遺伝子から生命現象を理解できるような教材の開発を目指した。 2. 研究方法 : (1)DNAの多様性と共通性に関する実験― : ヒトとゼブラフィッシュから、キットを用いずにDNAを抽出し、sox2遺伝子配列をPCRで増幅後、電気泳動にて検出した。DNAの観察は安全性の高い試薬と自作の照明装置及びデジタルカメラ等を用いて行った。さらに、発展的な実験として同遺伝子のDNAをPCR後に2種類の制限酵素で処理し、断片の違いを電気泳動結果から比較した。(2)βアクチンの可視化― : カバーガラスにHeLa細胞を培養、接着し、パラホルムアルデヒドにて固定した。その後、蛍光色素で標識されたファロイジンとβアクチンを反応させ蛍光顕微鏡で観察した。さらに、比較対照としてDAPIを用いて核を観察した。 3. 研究成果 : (1)両者の生物で共通の配列部分から設計したプライマーを用い、DNAがPCRで増幅されたことでDNAの共通性を、一方、電気泳動により検出されるDNA長が異なることでDNAの多様性を確認した。また、制限酵素処理後の解析は、NcoI処理では両者のDNAは共にほぼ同じ大きさで検出されたが、HincII処理ではDNAの大きさが異なった。ヒトとゼブラフィッシュのように種を越えた生物のDNAでも共通の配列と多様な配列が存在することがわかった。本実験を共に高校の授業で実践したところ実験後は生徒の遺伝子に対する理解度及び関心が深まった。(2)蛍光顕微鏡ではβアクチンのフィラメントが細胞質において伸展している様子が観察できた。今後はヒトとゼブラフィッシュのβアクチン遺伝子を細胞内で発現させ、DNAの共通性と多様性から遺伝子の発現に至るまでの一連の教材について、開発していきたい。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)