Project/Area Number |
25925013
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
農学・水産学
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
軽込 勉 東京大学, 大学院農学生命科学研究科, 技術専門職員
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2014-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2013)
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Budget Amount *help |
¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2013: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
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Keywords | ヒノキ / 漏脂病 / 温湿度 |
Research Abstract |
目的 : ヒノキの造林において、10~30年生の林分に多く発病し問題となっているのがヒノキ漏脂病である。房総半島ではヒノキ漏脂病については1950年代に簡単な報告があったのみでこれまで詳細な発生報告は無かったが、平成22,23年の調査により本病の発生が数ヵ所の造林地で確認された。平成23年の調査により調査個体の2割以上が被害を受けていた地域は尾根筋より中腹に集中していたため、発生要因に地理的要因が関係していることが示唆されたが、複雑急峻な地形で環境変化に富んだ本調査地において罹病木が特定の林分に集中していたことから、発生要因が地理条件だけでは無く、罹病しやすい気象・地位等の非生物的環境要因についても検証をおこなつた。 方法 : ヒノキ林分約240haの中から、被害の大小6箇所において温湿度ロガー(おんどとり)を設置し、6月8日から翌年1月29日迄の期間、1時間毎の温湿度の変化を記録し、各地域間の温湿度の関係を統計解析した。ロガーの設置方法はセンサー部を北側方向、地上から150cmになるように設置した。また、直射日光、雨滴によるノイズを防ぐためセンサー部を保護した。 結果 : 各地域間の温度について分散分析をおこなった結果、5%水準で有意差がみとめられなかった。湿度については分散分析をおこなった結果、5%水準で有意差がみとめられたため、各地域間毎に多重比較をおこなったところ、罹病率が高いところと3箇所中2箇所で5%水準で有意差がみとめられたため、この結果は罹病被害が比較的乾燥しやすい尾根筋より、沢に近く湿度が高いとおもわれる中腹の方が大きいことを裏付けることになり、漏脂病の罹病被害には湿度がある程度の関係していることが示唆された。
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