Project/Area Number |
25926008
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
薬学Ⅰ
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
柴田 由香里 国立大学法人 鹿児島大学, 医学部・歯学部附属病院, 薬剤師
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2014-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2013)
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Budget Amount *help |
¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2013: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
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Keywords | エレンタール / 成分栄養 / 経口摂取支援 |
Research Abstract |
【目的】エレンタール^[○!R]配合内容剤(以下、エレンタール)は独特の味や香りがあるため、経口補助として多種のフレーバー等が用意されている。中でも、ゼリー状にできるゼリーミックスは、独特な風味の軽減だけでなく、浸透圧が無くなり水分量も減るため下痢の改善も期待できる。従来品のゼリーミックスは熱湯を用いて調製する必要があり調製方法が煩雑であったが、最近調製が箇便な「水で作れるゼリーミックス(以下、水ゼリーミックス)」が使用可能となった。そこで今回、エレンタールの経口摂取支援の目的で、水以外の飲料水を用いた水ゼリーミックスによるゼリー化、および規定量の水より少量の水でのゼリー化が可能か検討した。 【方法】水ゼリーミックスの既定の調製方法のうち、水150mLを他の飲料水150mLに置き換えてゼリー化が可能か検討した。飲料水としては、オレンジジュース、りんごジュース、トマトジュース、野菜ジュース、スホーツ飲料(ポカリスエット)、コーヒー、ココア、紅茶、コンソメスープ、コーンポタージュを使用した。味の評価は、栄養士9名、薬剤師22名を対象に試食会を開催し、4段階評価で行った。また、既定の水量150mLを, 10mLずつ100mLまで減らし、他の調整方法は変えずに水ゼリーミックスでゼリー化可能か検討した。フレーバーは専用の青りんごを用いた。味の評価は、薬剤師8名を対象に試食会を開催し、4段階評価で行った。 【結果】今回検討した飲料水は全てゼリー化可能であった。飲料水で作成したゼリーの味の評価において、「好き」と回答した人が最も多かったのは、ココア、コーンホタージュであり、エレンタールの味を完全にマスクしているという感想が多かった。水は100mLまで減らしてゼリー化することが可能だった。水を減らすことでゼリー化するまでの時間が早くなり、100mLでは振り混ぜる途中で固まりはじめた。また、水を減らすと通常より硬いゼリーができたが、味の評価に大差はなく、摂取するうえで大きな問題はなかった。 【考察】水ゼリーミックスを使用すると、既定の水の量を減らしたり、水を他の飲料水に置き換えてもエレンタールをゼリー化することができた。今回検討した飲料水以外でも、簡単にゼリー化することができる可能性がある。飲料水で作成したゼリーの味は、全体的な評価が低いものであっても好きと感じる人もおり、個人差があった。飲料水でエレンタールゼリーを作成することは、ゼリーの味のバリエーションを増やす上で有用であり、エレンタールの経口摂取支援の一助となることが示唆された。
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