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脱法ドラッグの構造式からの量子化学計算による赤外吸収スペクトルの推定

Research Project

Project/Area Number 25929011
Research Category

Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists

Allocation TypeSingle-year Grants
Research Field 薬学Ⅳ
Research Institution宮城県警察科学捜査研究所

Principal Investigator

齋藤 弘一  宮城県警察科学捜査研究所, 研究職員

Project Period (FY) 2013-04-01 – 2014-03-31
Project Status Completed (Fiscal Year 2013)
Budget Amount *help
¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2013: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Keywords脱法ドラッグ / 量子化学 / ケモメトリクス
Research Abstract

○研究目的
脱法ドラッグ等のスクリーニング分析において、IR分析は、迅速、簡便であり、GC/MSやLC/MSによる分析結果に対して相補的な情報が得られ、構造異性体の識別等にも有効である。しかし、IR分析によるスクリーニングのためには、前提条件として、薬物標準品の実測スペクトルデータが必要であるが、それらを網羅的に得ることは必ずしも容易ではない。そこで本研究では、違法薬物の化学的構造から、量子化学計算により、赤外吸収スペクトルを予測し、予測されたスペクトルにより違法ドラッグのスクリーニングが実現可能である否かを検討した。
○研究方法
包括指定薬物の化学構造から、非経験的分子軌道法を用いて、種々の基底関数により構造最適化を行った後、振動解析計算により、IRスペクトルを予測した。予測されたスペクトルについて、標準品の実測データとの比較を行った。赤外吸収スペクトルの予測計算には、Gaussianを用いた。
○研究成果
置換基の位置がo, m, pの構造異性体であるJWH-250、JWH-302、JWH-201について、基底関数としてB3LYP/6-311G (d, p)を選択して計算を行った場合、予測されたIRスペクトルは、実測されたスペクトルの違いを反映していることが認められた。しかし、ピーク波数には、振動の非調和性等に由来する系統的なずれがあり、単一のスケーリング係数では、実測スペクトルとのずれを、完全に一致させることは出来なかった。量子化学計算で求められるのは、分子1個の孤立系の場合であり、実際の試料では塩酸塩等で結晶構造を有しており、孤立系では赤外不活性であった結合が、結晶状態では赤外活性となりピークが増える場合もある。従って、赤外スペクトルの予測は、試料が気体状態の場合に、実測により一致すると考えられ、今後は、GC-IR等のように、試料中の単一成分ごとに気体状態のIRスペクトルが測定できる分析方法が望ましいことが示唆された。また、スペクトル検索アルゴリズムも、波数のずれを考慮した新たな手法の開発が望まれる。

Report

(1 results)
  • 2013 Annual Research Report

URL: 

Published: 2013-05-15   Modified: 2020-05-15  

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