Project/Area Number |
25929023
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
薬学Ⅳ
|
Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
山岡 慶子 神戸大学, 医学部附属病院, 特定薬剤師
|
Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2014-03-31
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2013)
|
Budget Amount *help |
¥400,000 (Direct Cost: ¥400,000)
Fiscal Year 2013: ¥400,000 (Direct Cost: ¥400,000)
|
Keywords | フィジカルアセスメント / QT延長 / 薬剤 |
Research Abstract |
【目的】薬剤使用による副作用として不整脈が誘発された症例は散見されるが、中でもQT延長は突然死の原因の一つであるTorsades de Pointes(以下TdP)へ移行する危険性があり、モニタリングが必要とされている。しかし、実際は、単に薬剤使用しているだけではQT等の心電図測定がなされていることは多くない。そこで今回、QT延長の副作用を早期に発見することを目的として、QT延長を誘発すると報告されている薬剤使用患者に対して、携帯型心電計を用いて測定を行い、病棟薬剤師におけるフィジカルアセスメントの有効性を検討した。 【方法】 神戸大学医学部附属病院(以下当院)において、食道胃腸外科に入院中で手術を予定していた患者(男性 : 40名 女性 : 10名)に対し、周術期における心電図を携帯型心電計リードマイハート(トライテック社)の使用乙より測定した。なお、アメリカ心臓協会(以下AHA)よりQT延長を誘発すると報告されている薬剤を対象とし、男性≧0.45秒、女性≧0.46秒、QTc25%延長した場合をQT延長とした。 【結果】 測定患者50例のうち、AHAより報告されている薬剤使用者の中でQT延長を来した患者は男性2名であった。薬剤内訳はセレネース^[○!R]注(2例)であった。その後も継続して測定を行ったが、動悸などの自覚症状、意識レベルの低下はなかった。 【考察】 本研究においてQT延長を誘発すると報告されている薬剤使用により重大な副作用発現に繋がった症例はなかったが、薬物療法におけるQT延長の発現の有無を確認することは突然死を予防する上で非常に重要であると考えられた。 【結論】 QT延長が副作用として発現するリスクは添付文書上では不明であることが多いが、QT延長を誘発した症例が散見されたことから、病院薬剤師が薬剤使用時のQT等の心電図データを確認していくことが重要である。
|