放射線誘発口内炎に対するエダラボンの防護作用に関する研究
Project/Area Number |
25929026
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
薬学Ⅳ
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
渡邊 真一 愛媛大学, 医学部附属病院, 薬剤師
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2014-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2013)
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Budget Amount *help |
¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2013: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
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Keywords | 口内炎 / エダラボン / 放射線 |
Research Abstract |
【研究概要】これまでに我々は、ハムスターのチークポーチに放射線を単回照射することで口内炎が発症することを確認しており、口内炎に対してフリーラジカルスカベンジャーであるエダラボンの有用性について検討を行っていた。さらなる作用機序の追及を行う上で抗体や試薬の豊富なマウスでの検討が望ましいと考え、マウスにおいても放射線誘発口内炎に対するエダラボンの作用を検討した。 【方法】ICRマウスの舌に放射線照射(20~30Gy)を行うことで口内炎を発症させた。口内炎の評価は、発生した口内炎の程度を充血、紅斑、びらん、潰瘍、膿などを総合的に加味したスコアリングにより行った。ハムスターを用いた基礎検討の結果から、エダラボン(10㎎~300㎎/㎏)は放射線照射30分前に腹腔内投与した。 【結果・考察】20Gy以上の照射でマウスの舌に口内炎は全例発症し、口内炎スコアは線量に依存して増加を認めた。しかしながら、30Gyの照射では口内炎が重度となり、摂餌量の低下や飲水量の低下による死亡例が多くみられた。これらの結果から、照射線量は20Gyに設定した。エダラボンを投与することで、口内炎発生初期より用量依存的に口内炎スコアの軽減が認められ、特にピーク(照射後12日目)付近では有意な口内炎スコアの減少を示した。本研究によりエダラボンは口内炎予防・軽減作用を示すことが明らかとなった。このことによりエダラボンは放射線誘発口内炎の予防薬として、有用である可能性が示唆された。さらに詳細なメカニズムについては引き続き検討を行う予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)