Project/Area Number |
25933001
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
境界医学・社会医学・看護学等
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Research Institution | 国立病院機構東京医療センター臨床研究センター |
Principal Investigator |
小林 理香 国立病院機構東京医療センター臨床研究センター, 人工臓器・機器開発研究部門, 言語聴覚士
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2014-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2013)
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Budget Amount *help |
¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2013: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | 鼻咽腔閉鎖機能 / 吸気流量 / 呼気流量 |
Research Abstract |
【研究目的】本研究では吸気流量計、呼気流量計を用いた簡便で客観的な鼻咽腔閉鎖機能の評価方法を検討する。我々は粘膜下口蓋裂により吸入ステロイドでコントロールが難しかった喘息患者を経験し、その知見より鼻咽腔閉鎖機能の定量的評価方法の必要性が示唆された。粘膜下口蓋裂は明らかな粘膜欠損がないと診断が難しく、症状が出ない場合には成人になっても気が付かないことがある。また、アデノイドの増殖が鼻咽腔閉鎖不全の症状を隠してしまう場合があり、我々が経験した粘膜下口蓋裂のみならず、今後長寿社会でさらに増えるであろう脳血管障害等、後天的な鼻咽腔閉鎖不全を見落とさない必要性がある。 本研究では粘膜下口蓋裂等、先天的な鼻咽腔閉鎖不全のみならず、脳血管障害等による後天的な鼻咽腔閉鎖不全の発見のためにも、学校検診や日常臨床等の様々な医療現場で活用可能な簡便な客観的検査法を開発し、臨床応用を目指す。 【研究方法と研究成果】2013年7月~9月に呼吸器疾患、口蓋裂、運動に障害を来す神経疾患を除く健常な成人92名(男性41名平均32.9±10.6歳、女性51名平均34.2±11.2歳)に対し、喘息患者用のインチェック(経口吸気流量計)とピークフローメーター(経口呼気流量計)を用いて、鼻をつままない場合とつまんだ場合の吸気流量と呼気流量を測定し、対応のあるt検定を行ったところ、鼻をつまんだ方が有意に吸気流量の増大が見られたが、呼気流量については鼻をつまんでも有意な増大は見られなかった。 【考察】鼻咽腔閉鎖不全のない健常な成人においても、吸気では鼻をつまんだ方が十分に吸うことが可能であるという結果であった。今後、口蓋裂等の鼻咽腔閉鎖不全患者を対象に吸気流量、呼気流量を測定し、正常値および異常値を求め、鼻咽腔閉鎖機能に関する検査方法を検討する。
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