下肢他動運動による仙骨部褥瘡リスクと身体組成の関係
Project/Area Number |
25933014
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
境界医学・社会医学・看護学等
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
上島 隆秀 九州大学, 大学病院, 理学療法士
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2014-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2013)
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Budget Amount *help |
¥400,000 (Direct Cost: ¥400,000)
Fiscal Year 2013: ¥400,000 (Direct Cost: ¥400,000)
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Keywords | 褥瘡 / 体圧 / 他動運動 |
Research Abstract |
【目的】リハビリテーションとして行われる下肢他動運動が仙骨部褥瘡リスクに与える影響について、体圧分布および身体組成との関係から研究を行った。 【倫理面での配慮】所属施設の倫理規定に基づき、対象者には十分な説明を行い、同意を得て実施した。 【方法】対象は健常成人男女各2名。理学療法士が、背臥位となった被験者に対して股関節・膝関節他動屈曲運動を実施し、体圧検知センサ(東海ゴム工業製SRソフトビジョン)を使用して仙骨部体圧分布を測定した。身体組成測定には体組成計(パナソニック製体組成バランス計)を使用した。 【結果】 当初、研究計画に従って体圧検知センサ分布版を使用したため、全ての数値比較はできないが、いずれの被験者においても、股関節屈曲90度に比べ、股関節最大屈曲時の仙骨部最大体圧は高い傾向が認められた。その後女性被験者に対して、体圧検知センサ数値版を使用した結果、最大20%の数値差(股関節屈曲90度より股関節最大屈曲時の最大体圧が高い)が確認された。また、女性2名の最大屈曲時における最大体圧を比較したところ、女性A (BMI : 24.56 体脂肪率 : 34.8%)が女性B (BMI : 21.36 体脂肪率 : 28.7%)に比べて、最大体圧が低い結果(最大60%の数値差)であった。男性Cと女性Bを比較したところ、女性Bの方が、体圧が集中している傾向が認められた(男性は分布版使用のため数値比較不可)。BMIは、男性C : 22.99、女性B : 21.36、体脂肪率は男性C : 16.3%、女性B : 28.7%であることから、体脂肪や筋肉分布の違いによる影響が考えられた。 【成果、意義】股関節屈曲角度の違いが、仙骨部体圧分布に大きく影響する場合があることが確認された。褥瘡リスク評価としてBMIが使われることがあるが、BMIと体脂肪率による結果の違いから、下肢他動運動を行う際には、体脂肪率評価の有用性が考えられた。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)