車椅子バスケットボール競技における記述的ゲーム・パフォーマンス分析の基礎的研究
Project/Area Number |
25934013
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
健康・スポーツ科学
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Research Institution | Ibaraki Prefectural University of Health Science |
Principal Investigator |
池田 英治 茨城県立医療大学, 医科学センター, 嘱託助手
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2014-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2013)
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Budget Amount *help |
¥400,000 (Direct Cost: ¥400,000)
Fiscal Year 2013: ¥400,000 (Direct Cost: ¥400,000)
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Keywords | コーチング / 障害者スポーツ / 競技力向上 |
Research Abstract |
【研究目的】 障害者のスポーツへの参加意識を高揚させるためのプロモーションとして, 国際競技力の向上を意図した科学的研究を進めることは有意義である. しかし, 障害者スポーツにおいて, 競技力向上という視点におけるスポーツ科学からの専門的知見は極めて少ないのが現状である. そこで, 本研究では, 健常者スポーツにおける代表的な研究手法である「記述的ゲーム・パフォーマンス分析」を用いて, 車椅子バスケットボールが持つ戦術的特性を検証することとした. 【研究方法】 2010年IWBF世界選手権, 2011年ロンドンパラリンピックオセアニア地区予選会及び2012年ロンドンパラリンピックから無作為に抽出した計12試合を対象として, 内山(2004)の分析方法を参考に「時間」及び「空間」の2つの要因から分析した. 「時間」については, 各オフェンスの1回当たりの所要時間を計測・算出した. また, 「空間」においては, シューターへのパスが出された地域とシューターがパスを受けた地域を記録用紙に集計し, パスが出された地域毎に1×10のX^2検定及び残差を用いて多重比較を行った. 以上による分析結果と内山(2004)における健常者バスケットボールでの知見とを比較し, 車椅子バスケットボールの戦術的特性を検討した. 【研究成果】 1. 「時間」要因における分析より, 車椅子バスケットボールのオフェンスの平均所要時間は14.62秒であり, 健常者バスケットボールの12.80秒(内山, 2004)に比べ, スローテンポのゲームが展開されることが示唆された. 2. 「空間」要因における分析より, 車椅子バスケットボールは, 健常者バスケットボールと同様に, ペイント・エリアへのパスの供給が他の地域よりも有意に多く, ゴール近辺への攻撃が重要であることが示唆された. 3. 車椅子バスケットボールでは, パス供給地域に近接しない地域にも多くのパスが出されており, 健常者バスケットボールとは異なる戦術的特性を有する可能性が示唆された.
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Report
(1 results)
Research Products
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