Research Project
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
上皮組織は外的刺激から体を保護するバリアとして機能する一方で、癌化細胞を積極的に排除する機構も備えている。しかし、癌細胞が排除される過程で正常細胞の細胞間接着因子がどのようにリモデリングされ、バリア機能が維持されるのかは十分に解明されていない。我々は、ERKの活性化がタイトジャンクション因子ZO-1の膜分布を広げ、そのリン酸化がZO-1の凝集体の流動性に影響することで、排除後の細胞間接着の再形成を促し、バリア機能を維持するという仮説を立てた。本研究では、局在イメージング、FRAP、光遺伝学的手法を駆使してこの仮説を検証し、上皮恒常性の維持メカニズムの解明に貢献する。