Project/Area Number |
26922006
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
工学Ⅴ(その他工学)
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Research Institution | 茨城県警科学捜査研究所 |
Principal Investigator |
川端 三十一 茨城県警察本部, 公務員
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2015-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2014)
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Budget Amount *help |
¥300,000 (Direct Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2014: ¥300,000 (Direct Cost: ¥300,000)
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Keywords | 危険ドラッグ / 合成カンナビノイド / 現場検知キット |
Outline of Annual Research Achievements |
【目的】 危険ドラッグ(危険ハーブなど)は、日本も含め、世界的にも大流行している。その結果、事件・事故を起こし、警察に通報される事例が急増している。また、危険ドラッグを大麻や麻薬と間違え、警察が誤認逮捕した報告もある。さらに最近では、危険ドラッグ摂取者が急性薬物中毒により、医療機関へ緊急搬送される例も急増し、社会問題になっている。このような状況の中、厚生労働省は危険ドラッグの主要薬物である「合成カンナビノイド(以下S-CBN)_特にナフトイルインドール骨格を有するS-CBN_約800種」と「合成カチノン_約500種」について、包括指定を行い規制の強化を図った。しかし、化学構造の一部を変化させ、規制から逃れる化学物質が次々と出現している。現在、容疑者あるいは中毒患者が所持していた植物片が、危険ハーブかどうかを判別する現場検知キットの報告は殆どない。そこで、分析機器を用いず、現場で迅速に植物片に含まれる成分が、S-CBNかどうか検知できるキットの開発を行った。 【手順】 1. 吸着 : ろ紙を含んだ有機溶媒の容器に植物片を入れた後、容器を振り混ぜ、植物片に付着したS-CBNをろ紙に吸着させる。 2. 反応 : 別の有機溶媒の入った容器に薬物を吸着させたろ紙(手順1の後のろ紙)を移し、ろ紙から薬物を再溶解させる。その後、反応試薬を加え、反応試薬の色の変化を確認する。また、必要に応じて反応試薬にUVライトを照射する。 3. 結果 : 植物片にナフトイルインドール骨格を有するS-CBNが含まれていれば、反応試薬は黄色となり、更にUV照射により緑色の蛍光を発する。 【結果】 開発した本キットは、包括指定を受けているナフトイルインドール骨格を有するS-CBN約800種類について検出できる可能性があり、更には大麻と反応を示さないため、犯罪捜査や救急医療に役立つと考えられる。
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