Project/Area Number |
60020051
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Research Category |
Grant-in-Aid for Research in Natural Disasters
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
小林 俊一 新潟大学, 国立大学(その他), 教授 (70001659)
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Project Period (FY) |
1985
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1985)
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Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 1985: ¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
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Keywords | 乾雪表層雪崩 / デブリ / 雪崩風 |
Research Abstract |
昭和61年1月26日23時頃、新潟県西頚城郡能生町柵口地区を権現岳(標高1108m)から発生した雪崩が襲い、住家11棟が全半壊し、被災した35人の中の13人が死亡する大惨事となった。翌27日の調査の結果、降雪中で権現岳は見えず発生地点の確認はできなかったが、デブリの状態、家屋内の雪の侵入状況、樹木の枝の破断面の観察から判断して新雪表層雪崩であることがわかった。その後の総合的な調査の結果次のことが明らかとなった。 (1)雪崩は権現岳頂上付近で発生した「面発生乾雪表層雪崩」である。 (2)雪崩の規模は10〜25万【m^3】の雪が崩落。デブリの体積は10〜30万【m^3】。 (3)雪崩の流走距離は発生点からデブリ末端まで水平距離で約2km、崩落斜面の角度は約45度、流走斜面は約10度の緩斜面である。 (4)雪崩の速度は崩落斜面下端で最大となり約50〜60m/s、被災家屋付近で約35〜45m/sの高速けむり型表層雪崩である。 (5)被災家屋付近で、雪崩による衝撃力は2t/【m^2】以上と推定される。 (6)樹木の被害状況から雪崩風を伴い、土地の言葉で「アイ」「ホウ」「ウワボウ」と呼ばれる種類の雪崩である。 (7)雪崩発生のメカニズム:低温で弱風下で激しい降雪で、この場合の積雪は雪同志の結合力が弱く非常に不安定な状態であった。その直後に地吹雪が発生位の7m/s前後の強風となり、その結果不安定な雪の層が平衝を失って容易に崩落した。雪の中の2.5m深付近に弱層があったため大量の雪が崩落し大規模表層雪崩が発生した。大規模なほど雪崩は遠方まで流動する。 (8)今回の雪崩の雪氷学的特徴:デブリの雪の性質が周囲の自然積雪状態と区別が困難である。この種の雪崩は、雪の変形が進まない中に、速やかな総合的調査が重要である。 (9)この種の雪崩の防災工法の決め手はない。今後の研究が必要。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)