Project/Area Number |
60040074
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Research Category |
Grant-in-Aid for Energy Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | College of Tokyo University of Agriculture |
Principal Investigator |
柳田 藤治 東京農業大学短大, 短大, 教授 (10077232)
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Project Period (FY) |
1985
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1985)
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Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 1985: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
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Keywords | バイオマス / マングローブ / アルコール発酵 / エネルギー / メタン発酵 / バイオマス資源 / 限外ロ過膜 / マイクロ波 / 爆砕 / ホロセルロース / セルラーゼ / 糖化率 / 脱リグニン |
Research Abstract |
未利用資源であるマングローブ胎生種子のエネルギーへの転換技術の確立を目的とした。特に種子中の澱粉質ばかりでなく、木質部をも含むので、エネルギー源としてのアルコールやメタンガス生産技術の基礎的研究を行った。 1.種子中に含まれる澱粉質のアルコール発酵に関する研究:種子中の澱粉質を糖化、アルコール発酵させる場合、種子中に含まれるタンニンが発酵を阻害するので、タンニンの除去について昨年に引続き検討を行った。(【i】) PVP(ポリビニールピロリドン)の使用では、糖化液の糖濃度が低い場合には有効であった。蛋白質の使用では糖濃度に関係なく除去が可能であった。(【ii】) 新たに膜利用による糖とタンニンの分離が可能になり、限外ロ過膜を使用することにより、一定条件下で糖回収率80%以上、タンニン阻止率90%以上と有効で、工場規模での分離が可能になった。(【iii】) 八重山ヒルギのタンニン組成について調べた結果、フラバノール類(縮合タンニン)によって構成され、コーヒー酸が結合した型であった。 2.糖化後の木質部の利用について:(【i】) マイクロ波処理後のものにセルラーゼを作用させ、約80%(ホロセルロースに対して、以下同じ)の糖化率が得られ、爆砕処理では約45%であった。(【ii】) 糖化処理後の木質部をアルカリ処理し、脱リグニン後、セルラーゼ処理し約50%の糖化率が得られた。(【iii】) セルラーゼとアクセラーゼ併用によりセルラーゼ単独よりも約10%高い糖化率が、反応条件を変えると約20%高い糖化率が得られた。 3.メタン発酵:購入した汚泥化装置を使用し、アルコール発酵残渣について連続メタン発酵を行った。その最適有機物負荷量は0.55g/l・day、ガス発生量は240ml/g-vssで、ガス組成はメタン約70%、炭酸ガス約30%であった。
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