Project/Area Number |
60129042
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Research Category |
Grant-in-Aid for Special Project Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
松本 勗 九州大学 (40038146)
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Project Period (FY) |
1985
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1985)
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Budget Amount *help |
¥30,000,000 (Direct Cost: ¥30,000,000)
Fiscal Year 1985: ¥30,000,000 (Direct Cost: ¥30,000,000)
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Keywords | 森林生態 / 森林資源 / 木材生産 / 木材利用 / 未利用資源 / 林木 / 林地 / 木材資源 |
Research Abstract |
森林生態系維持と森林資源の高度有効利用とを併存させるために、科学的・技術的基礎の確立を目標に、5研究分担課題で研究の堀りさげを行いながら、研究組織全員による成果の総合化を行った。得られた成果の概要は、つぎの通りである。 1. この研究課題に関連する対応の基本的理念を、【◯!1】林業からの思考、【◯!2】林産業からの思考、そして【◯!3】林業学と木材学の有機的な連携の意義づけとしてまとめ、研究成果報告書には「総論」として掲げた。2. いわゆる「総論」に集約された研究成果の各論は、つぎの5つに集約することができる。 (1) 森林の生態的循環と木材生産を機能させるために、長伐期化による地力回復、林分閉鎖促進の施肥、小伐区・分散の皆伐の必要性、新しい伐出システムの確立、森林の利水機構が検討され、成果を得た。 (2) 木材形成機能の高度化のために、林分密度管理や木部形成の課題が、細胞壁の構築機構、育種・遺伝的な形成機能、未成熟材形成期間の脱却、単木の肥大生長調節、広葉樹の生育特性につき研究された。 (3) 木材材質評価には、林木育成の合理化と木材利用の効率化とにかかわる役割りがあるという前提で、材質評価の意義、林木育成と材質、広葉樹材の狂い、樹幹内生長応力、木材の弾性率が研究された。 (4) 木材の物理的転換による低質材の利用と生態系の回復に見合った木材耐用年数の延長を目ざして、小径材の単板化、樹脂吸着処理による改質、単板の再構成材料開発、加工癈材の利用を検討し研究した。 (5) 木材の化学的・生化学的転換利用では、新しいウッドケミカルス製造を目ざして、爆砕による利用、加溶媒分解による成分単離、直接発酵、機能性材料とセルロース・フェノール製造が研究された。 森林生態にかかわる課題は、森林資源の問題とともに、極めて深刻に世界的課題となってきた。この研究成果を有意義としたい。
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