プロキモシンおよびペプシノーゲン産生細胞の個体発生学的および免疫細胞化学的研究
Project/Area Number |
61560332
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
基礎獣医学
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Research Institution | Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine |
Principal Investigator |
山田 純三 帯広畜産大, 畜産学部, 助教授 (10003104)
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Project Period (FY) |
1986
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1986)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 1986: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Keywords | キモシン / プロキモシン / ペプシン / ペプシノーゲン / 免疫組織化学 / 免疫細胞化学 / 個体発生 / ウシ |
Research Abstract |
キモシンは哺乳仔牛の胃線で産生される強い凝乳作用を持つ主要な蛋白分解酵素である。この酵素は胃腺では前酵素・プロキモシン(PC)としてもう1つの胃の蛋白分解酵素であるペプシンの前酵素・ペプシノーゲン(PN)と主細胞や副細胞に共存するが、離乳と伴にPCは減少し、成牛ではPCは実質的に消失しPNのみが存在するようになることは、SwedenのAndrenら(1982)によって報告されている。しかし、これら2種の前酵素の個体発生上の出現時期および哺乳仔牛の胃腺の主細胞や副細胞におけるPCとPNの微細構造上の存在様式についてはいまだ解明されていない。そこで、これら2点を解明すべく、Andren博士より提供されたPCとPNに対する抗血清を用いて免疫組織・細胞化学的に検索した。 頭尾長5cm牛胎児から出生後5日目の仔牛(計50例)までの胃腺を免疫組織化学的に検索した結果、PCは頭尾長10cm胎児(役70日胎齢)の原始胃小窩に初めて認められ、一方、PNは頭尾長35cm胎児(約140日胎齢)の胃腺底部で初めて認められた。以後、両者共に染色強度および分布域を拡大したが、全検索期間においてPNの染色強度と分布域はPCのそれらを上まわることはなかった。これら2種の前酵素の出現は、これまで報告された胃腺構成細胞の形態学的分化の時期(5〜7ケ月胎齢)よりも非常に早く、細胞の機能的文化が形態学的文化よりも先行することを明らかにした。 役1ケ月齢の仔牛(3例)の胃腺において、PCとPNの微細構造的局在様式を明らかにすべく顆粒サイズの異なる二種の全粒子を用いた電子顕微鏡レベルの免疫細胞化学的方法で検索した結果、PCとPNは同一の主細胞内で同一の分泌顆粒内に住み分けることなく全体に均一に局在することが判明した。さらに、副細胞では粘液顆粒中に偏在する高電子密度の芯にPCとPNが共存することも明らかになった。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)