気流阻止法を用いた,発声時の声門下圧および声門の効率の評価に関する研究
Project/Area Number |
61570818
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Otorhinolaryngology
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
沢島 政行 東大, 医学部, 教授 (40009907)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堀口 利之 東京大学, 医学部, 助手 (30157078)
新美 成二 東京大学, 医学部, 助教授 (00010273)
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Project Period (FY) |
1986
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1986)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1986: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 声門の効率 / 発声機構 / 呼気圧 / 呼気流率 / 発声機能検査 |
Research Abstract |
気流阻止法を用いて、正常者における発声時の呼気圧,呼気流率と声の強さの関係を検討した。対象は成人男子30名、女子36名であった。発声条件は、声の高さとして、各人の話声位、および5度高い地声とした。声の高さはピアノの音で与えた。声の強さは、中等度,弱い声,強い声の3種類とし、各人の主観的判断にまかせて発声させた。測定は、各発声時の声の基本振動数(Hz),声の強さ(dB SPL),呼気流率(ml/sec),呼気圧(mm【H_2】O)の4種の値の同時測定である。 結果は以下の通り。 1)声の強さは流量計開口部から20cmの距離で60〜90dB SPLの範囲に分布し、話声位、5度高い声の間に差はなかった。 2)呼気圧は、上記の声の強さの範囲で男女共に水柱20mm〜150mmの範囲に分布し、話声位、5度高い声の間に差はなかった。声の強さの増加と共に呼気圧は上昇した。 3)呼気流率は、男女共に毎秒70〜350ml/Secの間に分布し、声の高さによる差はなかった。また声の強さを増しても、呼気流率は必ずしも増加しなかった。 4)声の強さと呼気圧,声の強さと呼気流率,それぞれの比を計算すると、この値は、声の強さと共に一定の増加を示していた。すなわち、呼気圧,呼気流率共に、声門における呼気-音源の変換の効率が、声の強さと共に変化することが示された。このような効率と強さの関係を考慮して、病的症例の検査結果の評価を行なうべきである。 5)呼気圧と声門下圧との関係は、呼気流率が少ない時はその差が無視されるが、呼気流率が増加した場合は、適当な補正により、呼気圧から声門下圧を推定することが可能である。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)