Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
入沢 宏 国立岡崎共同研究機構, 生理学研究所, 教授 (30033947)
小川 靖男 順天堂大学, 医学部, 教授 (50103841)
山本 泰望 大阪大学, 理学部, 助教授 (50028221)
多田 道彦 大阪大学, 医学部, 教授 (90093434)
富田 忠雄 名古屋大学, 医学部, 教授 (50078763)
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Budget Amount *help |
¥24,000,000 (Direct Cost: ¥24,000,000)
Fiscal Year 1987: ¥24,000,000 (Direct Cost: ¥24,000,000)
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Research Abstract |
本班は, 諸種の細胞において, 刺激に対する応答反応を惹き起こすカルシウムイオンの動員機構を, 種々の面から多角的に検討し, その解明に迫ることを目的としている. 本年度得られた成果は, まとめると次の通りである. 1.細胞内カルシウムストアからのカルシウム放出については, イノシトール三燐酸受容体精製の進展(日下)とそのキナーゼ(燐酸化酵素)の研究(伊東), フォスファチジールイノシトール二燐酸(小川)やGTP(日下)によるカルシウム放出やクロマフィン細胞(加藤), 神経シナプトソーム(高木)におけるカルシウム放出機構の研究, などが行われた. 更に, リアノジンが特異的にCa-induced Ca releaseチャンネルを開口状態に固定することを平滑筋で示し, それを利用して平滑筋のストアからのカルシウム放出がアゴニスト収縮の初期相形成に重要であることを明らかにした(遠藤). 小胞体のカルシウム取り込みについては, 蛍光測定(川喜多), A23187の作用(金沢), phospholambanの作用などから, その分子機構に一歩迫った. 2.細胞外からのカルシウム動員に重要な役割を果たす細胞膜の電位依存性カルシウムチャンネルについては, パッチクランプ法で大動脈平滑筋におけるチャンネルの性質を調べ(富田), また, 植物細胞のチャンネルの性質を明らかにした(田沢). カルシウムチャンネルは, 細胞外液等と接触させると, 比較的短時間の間に機能を消失するが, 心筋細胞ホモジェネート内にそれを防止する物質が存在することを明らかにした(入沢). 神経細胞型のカルシウムチャンネル阻害剤である-conotoxinを結合するタンパク質を脳から抽出した(福井). カルシウムチャンネルを巨大ベシクルに埋め込んで調べる研究法は, 実用化に向けて, カルシウム依存性Kチャンネルについての実際的応用が行われた(桐野). カルシウムチャンネル等のアドレナリンによる制御機構を詳細に解析した(栗原).
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