Research Abstract |
K理論は, 元来代数幾何学におけるベクトル束の分類から生じたものであるが, 今日では, 線型作用素の一般的理論として, 位相幾何学, 作用素論等数学の多くの分野において巾広く研究されている. 本研究計画では, 位相的方法と代数的方法, 特に表現論に, 研究の重点をおき, また, 解析的方法による成果を併用することにより, K理論の深化, 発展を期したものである. 本研究計画では, 研究手段及び研究対象に応じて, 研究代表者, 研究分担者を次のグループに分け, 各グループでの専問的な研究結果を, 年度後半においてグループ相互間の討論と研究連絡によって更に発展させた. 1.位相的方法による研究グループ(西田, 戸田, 足立, 河野) このグループは, K理論の微分多様体論への応用, リー群論及びホモトピー論の研究を行なった. 2.代数的方法による研究グループ(永田, 上野) このグループは, 代数的K理論に関連した代数的多様体, 複素多様体の研究を行なった. 3.解析的方法による研究グループ(溝畑, 山口, 池部, 楠) このグループは作用素論の立場から, 偏微分方程式, 位相解析, 力学系の研究を行なった. 本年度研究計画の成果としては, 1のグループにおけるホモトピー論及びリー群論の研究(〔雑誌論文〕の1と2)と, 2のグループにおける代数多様体の研究(〔雑誌論文〕の3と4)が著しい. 以上のように, 本研究計画は着実にその成果を挙げており), 将来さらに成果の発表が期待されている.
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