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¥7,800,000 (Direct Cost: ¥7,800,000)
Fiscal Year 1987: ¥7,800,000 (Direct Cost: ¥7,800,000)
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Research Abstract |
我々は, 標的細胞でのグルココルチコイド(GC)ホルモン感受性を増強したり, その作用レベルを増強することにより, より強力やGC作用を標的細胞レベルで発現し, GCホルモンによる副作用の少ないリンパ性白血病の治療法の開発を試みている. GC作用増強物質には, GCに対する細胞の感受性を増加させるGlucocorticoid Sensitivity Amplifier(GSA)と, GCの示す最大効果を標的細胞でさらに増強させるGlucocorticoid Potency Amplifier(GPA)がある. GSAはProteus Mirabilisより精製されPseudouridinyl-N-Oleoyl-phosphamateと構造決定されいてる. 本物質の菌体内含量は極めて少なく, 大量精製法の確立と化学合成を試みた. 本物質の菌体内含量は菌の増殖とともに変化し, late exponential phaseで最も高く, また培地にはhistidineが必須であることが判明した. 従ってhistidineを含む培地で培養し, late exponential phaseを取ると収率は約1.5〜2倍に増加した. 一方, kinaseを用いてpseudouridineよりpseudouridi-ne 5 -phosphateを化学合成することに成功し, 現在リン酸とOleamideの安定した縮合方法の開発を行っている. 一方, GPA物質には, 従来報告していたTPA, ジアシールグリセリトの他に, epidermal growth factor(EGF)がGPA作用を示すことが明らかになった. 逆にtransforming grovth factorβはGC作用を抑制した. これ等のGPA, GSA物質と, 従来から使用されている抗白血病治療薬を併用して, 少量投与のGCで標的リンパ性白血病細胞でのGC作用を特異的に増強し, 副作用を軽減し, より強力なリンパ性白血病の治療法の確立を試みている. 現在, L5178Y, L1210リンパ性白血病細胞を用いジアシールグリセリド, GSAの脂肪酸の長さの違いによるこれ等増強物質の作用の臓器特異性を明確にし, 白血病治療に対するより強力な副作用の少ないGC治療の開発を試みている.
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