1980年代におけるアメリカ産業投資の内容と性格の実証分析-「産業、空洞化」の現状評価のために-
Project/Area Number |
63530020
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
経済事情及び政策学
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
安保 哲夫 東京大学, 社会科学研究所, 教授 (90013028)
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Project Period (FY) |
1988
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1988)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1988: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | アメリカの製造業の設備投資 / アメリカ産業の生産性 / 同国際競争力 / CAD / CAM / 生産管理 / 労務管理 |
Research Abstract |
本研究の目的は、1980年代のアメリカ製造業投資の規模と内容・性格を可能なかぎりのデータを収集・整理しつつ詳細に追究・分析して、この時期の投資がどの分野でどの程度アメリカ産業や製品の生産性と国際競争力の引き上げに寄与したかを考察することにある。このために本年は〔11〕に揚げた二つの論文の作成に集中した。 I.1980年代のアメリカ製造業設備投資の内容と性格(発表済み) この論文が本研究の中心テーマに関わるもので、その要旨は次のとおり。 1.80年のアメリカ製造業設備投資の規模は、70年代後半のそれや日本と比較するとやや見劣りするものの、なお十分大きく、特に研究開発投資は相当高水準にあった。 2.しかし内容面では、工場の構造物など生産能力の枠組全体の新規拡張を示す投資が異例に低調であった。これは今日のアメリカ経営者の短期的部分的対応姿勢をよく示すものである。 3.この設備投資の内容をよりたちいって検討するために二つの主要産業の代表的企業の実態をシクに史料によって詳しく分析した。 (イ)自動車産業の場合、対売上高比設備投資の水準は前ピーク(80年代初)や日本を若干下回るものの、GMなどがおこなった規模はケタ違いに巨大であり、内容は設計、生産管理におけるコンピュータの役割を強化するものであった(CAD、CAM)。これはアメリカの伝統的なハードの自動装置システム化の方向に沿うのであるが、しかしそれを柔軟に機能させる作業組織やその運営(労務管理を含むソフトウエア)面の遅れが目立ち、効率面の成果は限られている。 (ロ)電機では、家電、半導体などは自動車と同傾向がみられるが、情報、通信などで高研究開発投資に支えられた優良企業(IBM)もある。 II.New Technology……。作成中だがスペースの都合上概要は省略。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)