火山ガス放出と滞留に起因する災害の地域による相異についての研究
Project/Area Number |
63601027
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
小坂 丈予 岡山大学, 理学部, 教授 (60016269)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平林 順一 東京工業大学, 草津白根火山観測所, 助教授 (30114888)
日下部 実 岡山大学, 地球内部研究センター, 教授 (20015770)
太田 一也 九州大学, 理学部, 教授 (10037202)
松尾 禎士 電気通信大学, 自然科学系列, 教授 (30015490)
小沢 竹二郎 埼玉大学, 工学部, 教授 (20016033)
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Project Period (FY) |
1988
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1988)
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Budget Amount *help |
¥4,400,000 (Direct Cost: ¥4,400,000)
Fiscal Year 1988: ¥4,400,000 (Direct Cost: ¥4,400,000)
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Keywords | 火山ガス災害 / 硫化水素 / 火山噴気孔ガス / 大気中滞留火山ガス / 火山ガス成分の変化と火山活動の推移 |
Research Abstract |
1.本邦各火山地域における噴気ガスの化学分析とその変化 本年度は有珠山、雌阿寒岳、樽前山、大雪山旭岳、十勝岳、磐梯山、木曽御岳、草津白根山、伊豆大島、立山、阿蘇山、霧島山、桜島、開聞岳などの諸火山において、火口や噴気孔の火山ガスの噴出温度、噴出量、化学成分などの測定・分析を繰り返し、その変化とそれぞれの火山の活動の推移との関係を検討した。 2.火山ガス成分の変化と火山活動に関する2、3の新事実 1988年12月から活発な噴火活動を行っている北海道十勝岳については、本研究班ではその活動が活発化しはじめた1984年からその噴気ガスの測定を繰り返し行ってきた。その結果、62ーI火口でのガス成分中のHF/HClの値は今回の噴火最中と前回活発化した1985年には特に増加したが、HCl/(SO_2+H_2S)の値はその凝縮水中のCl量は増加しているにもかかわらず、かえって減少している。この事は62ーI火口の下にある硫黄の貯留によって説明されたが、一方現在活動中の62ーI火口から噴出した火山灰等の固形噴出物に付着した可溶性成分のCl/SO_4の値は噴火の活発化に伴って増加しており、これまでの我々の結論を支持する結果となった。 3.立山地獄その他火山ガス災害発生地域の調査 富山県立山の地獄谷では1985年火山ガスによる中毒死事故が発生した。我々はこの地域のガス発生源、大気中に滞留しているガス濃度、付近地形、気象条件との関係を調査したが、現在でもなお天候によっては道路上の大気のH_2S含量が数百ppmになる可能性があり、危険が多く残っていることが判明した。 4.火山ガス発生機構の理論的研究 火山ガス事故や噴火による被害を出来るだけ防止するための一つとして、マグマからの脱ガス機構の理論的、実験的研究が進められている。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)