Project/Area Number |
63870018
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Research Category |
Grant-in-Aid for Developmental Scientific Research (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Experimental pathology
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
北村 幸彦 大阪大学, 医学部, 教授 (70028520)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浅井 秀一 (株)静岡実験動物研究所, 支所長
松田 浩珍 大阪府立大学, 農学部, 助手 (80145820)
春日井 務 大阪大学, 医学部, 助手 (80214310)
廣田 誠一 大阪大学, 医学部, 助手 (50218856)
栗生 明 大阪大学, 医学部, 助手 (70205194)
仲野 徹 大阪大学, 医学部, 助手 (00172370)
金倉 譲 大阪大学, 医学部, 助手 (20177489)
藤田 潤 大阪大学, 医学部, 助教授 (50173430)
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Project Period (FY) |
1988 – 1990
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1990)
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Budget Amount *help |
¥21,600,000 (Direct Cost: ¥21,600,000)
Fiscal Year 1990: ¥5,500,000 (Direct Cost: ¥5,500,000)
Fiscal Year 1989: ¥6,200,000 (Direct Cost: ¥6,200,000)
Fiscal Year 1988: ¥9,900,000 (Direct Cost: ¥9,900,000)
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Keywords | マスト細胞 / マスト細胞欠損マウス / マスト細胞欠損ラット / 結合組織型マスト細胞 / 線維芽細胞との共生培養 / 培養マスト細胞 / IgE / マスト細胞の脱顆粒 / アナフィラキシ- / ダニの排除 / 免疫グロブリンE / 即時型アレルギー反応 / サブスタンスP / 好酸球の侵潤 |
Research Abstract |
マスト細胞を欠損するミュ-タントマウスとしては、W/W^r,Sl/Sl^d,mi/miが知られている。昨年度までにW/W^vマウスと培養マスト細胞を組合せて用いた実験系がマスト細胞の生理機能の解明にいかに有用かを示してきたが、本年度はmi/miマウスもマスト細胞機能の解明にW/W^vマウスとは異なった面で有用なモデル動物であることを示した。mi/miマウスのマスト細胞欠損症はW/W^vマウスのマスト細胞欠損症に比し程度が軽いが、mi/miマウスの場合単に数だけの問題ではなく、マスト細胞の分化が正常に行なわれない。通常皮膚に存在するマスト細胞は結合組織型であるが、mi/miマウスの皮膚ではマスト細胞は結合組織型にまで分化せず、粘膜型にとどまる。このmi/miマスト細胞の分化異常はin vitroでも再現しうる。正常対照(+/+)マウス由来の培養マスト細胞も、mi/miマウス由来の培養マスト細胞も、浮遊培養の状態では粘膜型の表現型を持っているが、線維芽細胞と共生培養すると、+/+マスト細胞が結合組織型の表現型を獲得するのに対して,mi/miマスト細胞は粘膜型の表現型を持ったままとどまる。mi/miマストは結合組織型を欠損するモデルとしてin vivoとin vitroの両方で有用と考えられる。マスト細胞欠損動物としては、マウスのみが知られており、使用されてきたわけだが、実はマスト細胞そのものの研究材料としては、ラットが夛用されてきた。結合組織型と粘膜型の差もラットにおいて最もはっきりしているし、大きさの点からマウスでは不可能でもラットでは可能な実験も夛数存在する。このような点でマスト細胞欠損ラットの開発が期待されたわけである。八木記念パ-クの丹羽らにより、W/W^vマウス、Sl/Sl^dマウスと外見の酷似したミュ-タントラットが報告されたので,しらべてみるとマスト細胞を欠損していた。我々が本研究で蓄積したマウスの系をラットへ拡張する基礎が得られた。
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