Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
ポリユビキチン(Ub)鎖による修飾はタンパク質の分解のみならず、様々な細胞内事象に関わり、重要な役割を果たす。ポリUb鎖には、よく知られた「タンパク質分解」のシグナルとなるLys48型以外に7種あり、それぞれのUb鎖が持つ生物学的な「意味」は異なるとされる。ポリUb鎖の中でも、Lys48型やLys63型については、研究が進んでおり、Ub鎖合成に与る酵素や、それらを認識する下流因子が同定され、多くの知見が得られている。一方で、他の結合型のポリUb鎖については、まだ未解明の部分も多い。ポリUb鎖のうち、直鎖型のものは、NF-κB活性化に至るシグナル伝達経路で重要な役割を果たす。本課題では、この直鎖型Ub鎖の合成に与るユビキチンリガーゼ、LUBAC(Linear UBiquitin chain Assembly Complex)のUb鎖伸長機構の解明を目指し、構造生物学的研究を行った。LUBACはHOIL-1L、HOIP、SHARPINの三つのタンパク質からなる複合体である。この三者からなる複合体がどのようにして形成されているのか、そして、HOIPの触媒ドメインが、この全体構造の中でどのように配置され、その活性が制御されているのかは未解明のままである。HOIPとHOIL-1L、SHARPINの間の複合体形成ではUBL-UBA相互作用が重要である。我々はこの相互作用の詳細を解明するために、X線結晶構造解析を行った。その結果、三者複合体の形成基盤となる領域の結晶構造の決定に成功し、その相互作用を原子分解能で解明することに成功した。
28年度が最終年度であるため、記入しない。
All 2015
All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results, Open Access: 1 results, Acknowledgement Compliant: 1 results)
Scientific Report
Volume: 5 Issue: 1 Pages: 14498-14498
10.1038/srep14498
120005820894