増殖する上皮細胞集団の力学が内在する自発的な細胞競合メカニズムの解明
Publicly Offered Research
Project Area | Cell competition: a mechanism for survival of the fittest in the multi-cellular community |
Project/Area Number |
15H01502
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
森下 喜弘 国立研究開発法人理化学研究所, 生命システム研究センター, ユニットリーダー (00404062)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2016)
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Budget Amount *help |
¥11,700,000 (Direct Cost: ¥9,000,000、Indirect Cost: ¥2,700,000)
Fiscal Year 2016: ¥5,850,000 (Direct Cost: ¥4,500,000、Indirect Cost: ¥1,350,000)
Fiscal Year 2015: ¥5,850,000 (Direct Cost: ¥4,500,000、Indirect Cost: ¥1,350,000)
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Keywords | 細胞競合 / 理論生物 / 発生・分化 / 数理生物 / 発生動態 |
Outline of Annual Research Achievements |
細胞競合現象は、もともとは遺伝的に異なる背景を持つ細胞集団が混ざったときの有利不利による排除現象と考えられていた。近年になり研究が進むにつれ、こうした排除現象は遺伝子非特異的(特定のシグナリング経路に非依存的)であったり、遺伝的に同一な細胞からなる組織の発生過程においても見られたりするようになった。そこで我々は、細胞競合には(1)生化学的(遺伝的)、力学的に不均一な細胞集団で生じる『制御性競合』(ここでいう不均一性は細胞の遺伝的差異によって各細胞が異なる持つ生化学的力学的特性をもつことを意味)と、(2)均一な細胞集団(全細胞が同じGenotype・Phenotypeを持っているという意味。数理モデル的には全て同じ値の力学パラメータを持つ事)であっても増殖系が内在的に有する『中立性競合』が存在し、実験的に観察される細胞競合現象はこれら二つの異なる競合タイプの総和として現れる、ということを作業仮説とし、(2)の力学的メカニズムを数理モデルとコンピュータシミュレーションを用いて研究を行った。
以下はその主要な結果である。(i)成長組織内で起こる中立性競合過程において、その細胞排除率が細胞・組織における幾何学的及び力学的不均一性にどう依存するか、特にその細胞力学パラメータ依存性を明らかにした。(ii) (i)で得られた結果に基づき、組織の成長効率(増殖により生まれた細胞が排除されず組織成長へと寄与する効率)を向上させる新規フィードバックメカニズムを理論的に提案した。(iii) 力学的特性が異なる細胞集団が混合されたときに、各特性を持つ細胞の適応度がどのように変化するかを計算する式を導き、また細胞集団の中で各特性を持つ細胞頻度の時間変化を予測する方程式を提案した。上記の結果は現在投稿中であり、Revisionの段階にある[Lee and Morishita, revised]。
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Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)