Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
本研究では,これまで開発してきた高効率タンデムヘテロFriedel-Crafts反応を,自在性に優れたナノスケールのπ造形の方法論として確立することを目標とする。昨年度,タンデムヘテロFriedel-Crafts反応の反応効率の向上と汎用性の確立を目的として検討を行い,出発原料,ホウ素化剤,反応条件を精査することで,位置選択的かつ効率的な多重C-Hホウ素化反応の開発に成功した。適した条件を選ぶことで,トリアリールアミン類に対して,複数のホウ素原子を高選択的に導入することが可能となった。本年度は,この手法を元に,様々な芳香族化合物へのホウ素導入反応を開発した。その成果として,ホウ素と窒素を2つずつ有するテトラベンゾコラニュレン(B2N2-Corannulene)の合成に成功した。本化合物は,溶液あるいは薄膜中で強い青色蛍光を示すことから,これを発光材料として用いた有機EL素子を作成した結果,十分な発光効率を示すことが明らかとなった。また,含BNフラーレンの部分構造分子であるため,その出発物質として期待できる。また,脱メチル化を伴うホウ素導入反応を開発することで,4配位ホウ素を縮環部に有するダブルヘリセンの合成にも成功した。本化合物は,サイクリックボルタンメトリーにおいて,可逆な2電子還元を示すことがわかった。そこで,リチウム電池の負極材料として用い,優れたリサイクル特性と充放電特性を示すことがわかった。この際,イオン性液体を電解質として用いることで,化合物の溶出を防げることを見出した。
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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All Journal Article (9 results) (of which Int'l Joint Research: 1 results, Peer Reviewed: 9 results, Open Access: 1 results) Presentation (19 results) (of which Int'l Joint Research: 4 results, Invited: 10 results)
Organic Letters
Volume: 21 Issue: 6 Pages: 1770-1773
10.1021/acs.orglett.9b00337
Science Advances
Volume: 4 Issue: 4
10.1126/sciadv.aar7181
Chemistry Letters
Volume: 47 Issue: 7 Pages: 920-922
10.1246/cl.180314
130007402788
Polymers
Volume: 10 Issue: 10 Pages: 1140-1140
10.3390/polym10101140
Journal of the American Chemical Society
Volume: 140 Issue: 42 Pages: 13562-13565
10.1021/jacs.8b08197
Mater. Chem. Front.
Volume: 2 Issue: 4 Pages: 705-709
10.1039/c7qm00588a
Organometallics
Volume: 36 Issue: 14 Pages: 2622-2631
10.1021/acs.organomet.7b00242
Adv. Opt. Mater.
Volume: 5 Issue: 12 Pages: 1700051-1700051
10.1002/adom.201700051
J. Am. Chem. Soc.
Volume: 140 Issue: 4 Pages: 1195-1198
10.1021/jacs.7b10578