Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
本研究では電気化学測定を通じ、Li金属と無機固体電解質(SE)の界面近傍で起こる「空孔の発生・拡散・会合」、「空隙の生成・成長・消失」過程に及ぼす静水圧の影響を調べ、解析する。非平衡状態におけるミクロな空隙の動的振る舞いが、マクロな測定値(電流・電圧)に及ぼす影響を理解するための理論を導き、金属とSEから成る固固界面の電極反応速度論を体系化する。本研究の具体的な研究目標は以下の通りである。1)静水圧環境下で電気化学測定を行う実験手法の確立2)「空孔の発生・拡散・会合」、「空隙の生成・成長・消失」に及ぼす静水圧の影響を定量解析し、LiとSEから成る固固界面の電極反応速度に関する理論式を導出する。
無機固体電解質(SE)を用いてLi金属負極を放電(=溶解)させるとLi/SE界面近傍のLi金属中に空隙が生成する。充放電サイクルにともなう空隙の肥大化を抑制することでSEの短絡を抑制できるか検証するため、200 MPaを上限とする静水圧処理装置内で全固体セルを用い、Liの析出溶解実験を行なった。固体電解質にはLi6.6La3Zr1.6Ta0.4O12(LLZT)を使用した。LLZTの焼結体の両面にLiを蒸着し、Li箔、Cu箔の順に重ね、全固体対称セルを作製した。作製したセルはグローブボックス内でラミネート封止した。次に、ラミネートセルを静水圧処理装置内に入れ、電気化学測定を行なった。測定は室温(23-26 °C)で行なった。大気圧下(1 atm = 0.1 MPa) では、電流密度(i)と析出溶解厚み(tLi)が、それぞれ0.5 mA cm-2と0.2 umの条件で短絡した。一方、圧力(piso)を14 MPaまで昇圧した条件下では、i = 1.0 mA cm-2、tLi = 0.2 umまで安定的に析出溶解でき、i = 2.0 mA cm-2、tLi = 0.2 umで短絡した。 piso = 100-103 MPaまで昇圧すると、さらにi = 2.0 mA cm-2、tLi = 0.2 umまで短絡が起こらず、i = 5.0 mA cm-2、tLi = 0.2 umで短絡が生じた。次に、長期サイクル試験を行なった。piso = 130-170 MPa の圧力環境下では、i = 1.0 mA cm-2、tLi = 5.0 umで安定的に析出溶解サイクルを行うことができた。これらの実験結果から、高静水圧環境下では析出溶解サイクルの安定性が飛躍的に向上することが明らかとなった。これは、Liの変形によってLi中の空隙の生成および肥大化が劇的に抑制されたためと考えられる。
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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All Journal Article (3 results) (of which Peer Reviewed: 3 results, Open Access: 1 results) Remarks (2 results)
Microscopy
Volume: 73 Issue: 2 Pages: 184-195
10.1093/jmicro/dfad058
ACS Nano
Volume: 17 Issue: 17 Pages: 16448-16460
10.1021/acsnano.3c00158
Journal of The Electrochemical Society
Volume: 170 Issue: 1 Pages: 012503-012503
10.1149/1945-7111/aca79d
https://hyoka.ofc.kyushu-u.ac.jp/search/details/K008145/index.html
https://kyushu-u.pure.elsevier.com/en/persons/munekazu-motoyama