Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Transformative Research Areas (A)
本研究では、人骨・動物骨の安定同位体分析により、異なる生業を持つ各地域・時代の集団内で動物の飼育方法や出自にバリエーションが存在し、また動物種の序列や犠牲に用いる際の規定が先史時代に存在したのかを検証する。第一に社会の階層化が指摘される新石器時代後期から青銅器時代集団において、埋葬から階層の違いが確認される個人の食物利用を比較することで、階層上位者および下位者がどの動物を主に食していたのかを検証する。第二に動物種内において個体ごとの餌の違いを検証し、餌や飼育環境の異なる「特別な個体」の検出を目指す。供犠に用いる「特別な個体」がどのような環境で生育されたかを餌の側面から検証する。