Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Transformative Research Areas (A)
幅広い温度・密度領域からなる原始太陽系星雲内の、10-300 Kの中間温度領域では、分子雲でダスト上に形成した氷は蒸発、再凝縮する。昇華は熱平衡で起こるのに対して、凝縮は核生成を伴うために非平衡過程で進む。それゆえ、理論予測は難しく、高温を経験したダストが再度氷で覆われるための温度・密度条件(星雲内での時空間スケール)は自明ではない。本研究課題では、気相からの氷の核生成実験により、再凝縮を理論的に予測するために必須の物理量(氷ナノ粒子の表面自由エネルギーと付着確率)を求めることを目的とする。これにより、原始太陽系星雲内の任意の環境におけるダストの表層鉱物と表面積を見積もることが可能となる。