Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
本研究においては、グラフ版のHodge-小平分解の神経科学への応用を目指した。Hodge-小平分解は、向き付けられたネットワークを流れに見立てて勾配流、大域循環流、局所渦の3成分へと分解して、ネットワークの構造解析を可能とする。例えば、大域循環流(harmonic flow)の自由度はネットワーク中のループの数に対応し、勾配流の自由度は連結成分数を反映する。本年度は、このHodge-小平分解を青木・青柳らによる時間変化するネットワークモデルの構造解析に応用した。その結果、ネットワークの結合の時間変化を支配する学習則がSTDP則(β~0)である時に、ループが多くでき、Hebb則(β<-0.5)である時にはループができにくいことを解明した。また、ネットワークの不変量であるループの数が、従来知られていたこのモデルの分岐図(Aoki & Aoyagi 2009, 2011)を反映するだけでなく、これまでカオス領域としてひとくくりにされていたパラメタ領域(Anti-Hebb則,β>0.3)をさらに細かく特徴づけることを可能とすることを発見した。また、Hodge-小平分解のデータ解析への応用だけでなく、脳のモデルとして、脳の触覚系がHodge-小平分解のアルゴリズムを利用して、不変量を取り出しているという仮説を提案した。数学のトポロジーの分野において導かれた(連続変形において保存する)不変量を活用することで、2次元タッチパネル上の指の形や位置に全く影響を受けず、タッチ回数を正しく数える並列アルゴリズムを提案した。
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Nature Neuroscience
Volume: 16 Issue: 5 Pages: 639-647
10.1038/nn.3377
Interdisciplinary Information Sciences
Volume: 19 Issue: 1 Pages: 35-41
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110009795567
Neuron
Volume: 74 Issue: 6 Pages: 25-35
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