Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Transformative Research Areas (A)
近年、北日本周辺の水温上昇は世界でも類を見ず、既存インフラの限界を超えた豪雨や台風災害が発生している。また、ヤマセと呼ばれる冷たい北東風の弱化に伴う下層雲減少が更なる海面水温上昇をもたらしている。この海水温の上昇は海洋生態系にも影響し、海鳥やウミガメの行動にも変化が生じている。本研究では、計画研究班が実施する船舶観測と連携して、マイクロ波放射計、ラジオゾンデ、バイオロギングを用いた海陸同時高頻度観測を実施することで、北日本周辺の高海水温が海面からの大気への水蒸気供給、海上水蒸気量分布、海洋性動物の行動に及ぼす影響を明らかにし、本研究領域が目指す、人間の生存基盤の理解と将来変化の予測に貢献する。