土木学会論文集B2(海岸工学)
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論文
津波シナリオバンク構築における津波到達時間計算方法と構造物条件の違いによる影響
近貞 直孝根本 信髙山 淳平鈴木 亘三好 崇之青井 真
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2019 年 75 巻 2 号 p. I_379-I_384

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抄録

 我々は,稠密な沖合津波観測網から得られる水圧観測記録を用いて津波の遡上を即時予測する手法の開発を行った.広域の津波遡上を即時予測するために予め計算した結果を津波シナリオバンクと呼ぶデータベースに登録している.津波発生時には水圧観測記録とシナリオを比較し選別することで津波の遡上を即時予測することを可能にしている.一方で,予め計算しなければいけないため,その計算条件を綿密に検討する必要がある.本研究では,津波シナリオバンクを構築するに際して,避難の対象となる波源域からの津波の到達時間を計算するため,海底の水平地殻変動に伴う海面変動を考慮しない津波計算を用いて津波到達時間を算出することとした.また,構造物の健全性と浸水面積の大小関係が定性的な理解に反して逆転している場合があることを示す.

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© 2019 公益社団法人 土木学会
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