研究領域 | 和解学の創成-正義ある和解を求めて |
研究課題/領域番号 |
17H06334
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
人文・社会系
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
浅野 豊美 早稲田大学, 政治経済学術院, 教授 (60308244)
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研究分担者 |
波多野 澄雄 筑波大学, 人文社会系(名誉教授), 名誉教授 (00208521)
土屋 礼子 早稲田大学, 政治経済学術院, 教授 (00275504)
外村 大 東京大学, 大学院総合文化研究科, 教授 (40277801)
梅森 直之 早稲田大学, 政治経済学術院, 教授 (80213502)
劉 傑 早稲田大学, 社会科学総合学術院, 教授 (80288018)
野口 真広 早稲田大学, 地域・地域間研究機構, その他(招聘研究員) (30386560)
加藤 恵美 公益財団法人東洋文庫, 研究部, 研究員 (60434213)
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研究期間 (年度) |
2017-06-30 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
39,390千円 (直接経費: 30,300千円、間接経費: 9,090千円)
2021年度: 8,970千円 (直接経費: 6,900千円、間接経費: 2,070千円)
2020年度: 7,930千円 (直接経費: 6,100千円、間接経費: 1,830千円)
2019年度: 8,190千円 (直接経費: 6,300千円、間接経費: 1,890千円)
2018年度: 6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2017年度: 8,060千円 (直接経費: 6,200千円、間接経費: 1,860千円)
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キーワード | 国際和解学 / 歴史認識 / 記憶 / ナショナリズム / 人権 / 移行期正義 / 請求権 / 植民地 / 感情 / 市民運動 / 植民地主義 / 紛争解決学 / グローバルヒストリー / 和解学 / 政府間和解 / 国民間和解 / 市民間和解 / 記憶と価値 / 感情の共有 / 国内政治と国際政治の共振 / 価値とソフトパワー / 価値と国内的正統性 / 和解 / 文化記憶 / メディア / 歴史記憶 / グローバル化 / 国際連携 / 民主化 / 紛争解決 / 歴史問題 / 地域 / 移行期正義論 / 東アジア地域 |
研究成果の概要 |
国民感情を担う政治外交指導者、 市民、メディア、専門家・学者が、それぞれいかなる形で、国民が共有する記憶や感情に関わっているのかを構造的に捉えて、国民相互の和解を想像し得るようにするため、和解の概念整理と、そうした概念に対応して議論されるさまざまな事実を整理し、叢書を発行した。「行為としての和解」と「制作される和解」、「国内和解」と「国家間和解」が区別され、それにともなって、「政府間和解」「市民間和解」「国民間和解」も概念的に整理した。明石書店から、『和解学叢書』全6巻が刊行され、国際和解学会がドイツと米国の主要大学と連携して設立された。ドイツ・日本・米国・ルワンダと年次大会を開催しつつある。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
解明されたのは、民主主義を国民民主主義として機能せしめている要素(国民に共有される記憶・感情・価値)が、国際間のソフトパワーとなって、歴史問題を東アジアで発生させるメカニズムであり、国際社会学、比較政治学、国際関係学をまたぐ現象である。民主国家における言論の自由を前提とした社会において、共有されべき記憶が国内で論争される中で、記憶が普遍的価値と結びついてナショナルなものを肯定する働きや、歴史解釈権の独占という概念も把握された。学者次元での共通理解は、いずれ社会的に共有され、国民感情を対象化し冷静に管理しつつ、他方で論争しながらも共に社会を進化させていく国際的体制の構築に貢献するであろう。
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