研究領域 | 高速分子動画法によるタンパク質非平衡状態構造解析と分子制御への応用 |
研究課題/領域番号 |
19H05776
|
研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
|
配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
複合領域
|
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
岩田 想 京都大学, 医学研究科, 教授 (60452330)
|
研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
61,620千円 (直接経費: 47,400千円、間接経費: 14,220千円)
2023年度: 12,090千円 (直接経費: 9,300千円、間接経費: 2,790千円)
2022年度: 12,090千円 (直接経費: 9,300千円、間接経費: 2,790千円)
2021年度: 12,090千円 (直接経費: 9,300千円、間接経費: 2,790千円)
2020年度: 12,090千円 (直接経費: 9,300千円、間接経費: 2,790千円)
2019年度: 13,260千円 (直接経費: 10,200千円、間接経費: 3,060千円)
|
キーワード | 総括班 / 高速分子動画 / 分子動画 / X線自由電子レーザー / 生体高分子 / 分子制御 / タンパク質 / 構造解析 |
研究開始時の研究の概要 |
生命現象を支えているタンパク質の機能やその機構を理解するためには、タンパク質の中で実際におこっている化学変化や構造変化を追跡することが不可欠である。X線自由電子レーザーを用いて、タンパク質の中で起こる非常に早い化学反応等を他の手法では全く考えられない時間分解能と空間分解能を併せ持った“分子動画”として観察する手法の開発を推進する。本法を多種多様なタンパク質に適用できる汎用的技術として確立するために分野融合的に開発を進め、光によるタンパク質のスイッチ機構の解明やユニークな反応を触媒する酵素の反応機構等の解明を目指し、分子制御への応用も展開する。総括班はそれら研究推進の核として研究活動を牽引する。
|
研究実績の概要 |
総括班は研究推進の核として研究活動を牽引する。事務局や総括班メンバーが役割を分担しその活動を実施した。領域代表者を中心に、月に1回程度の総括班会議(オンライン会議)を実施し、領域運営に関して議論を積み重ねるとともに、研究進捗や各担当の活動を共有した。なお、総括班メンバーは計画研究代表者全員と事務スタッフで構成した。 年に2回の領域全体会議を学術調査官や総括班評価者を交えて実施し、領域全体の方向性を明確化し、研究目標を関係者間で共有した。総括班会議は年間で8回実施し、各研究計画班の研究進捗の報告のほか、領域全体の計画、計画実施における課題、規範作成等をタイムリーに討論した。主催シンポジウムの検討と実施、2023年度計画の立案、領域専用のオンラインストレージサービスの維持等を担当した。 広報関係では、ホームページにおいてFacebookも併用しタイムリーな情報発信を行なった。ニュースレターの発行(年3回)において一部記事を英語併記とする等、より領域内の交流と情報交換が進むよう努めた。ニュースレターは領域内全メンバーに発送するとともに、ダイジェスト版はホームページに掲載した。 ワークショップおよび渉外活動では、国内シンポジウムや国際シンポジウムへの共催や連携によって、当該領域の活動を広めるとともに新たなシーズの取り込みに尽力した。実験拠点整備では、測定データを効率よく保管して論文化を促進するために、SACLAの測定データ保存用のデータストレージをメンテナンスした。実験を円滑に進めるために、実験用備品セット等の貸出を行なった。2021年度内の実施を計画していた国際シンポジウムは、新型コロナの影響により2022年5月に延期し実施することができた。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
8回開催した総括班会議を中心に、領域活動を推進することができた。領域全体会議を2回ハイブリッド形式で開催し、対面での研究発表、討論や交流を可能とした。2021年度から延期した国際シンポジウムと主催シンポジウムを開催した。 ニュースレターは年3回発行した。領域長の方針を全体に伝え、後期公募班の紹介や研究トピックス等の企画、一部記事の英語併記によって読み応えのあるものを刊行することができた。 5件の国内シンポジウムを共催や連携にて開催することができた。オンラインセミナー(1-2回程度/月、2名の話題提供者)では、領域メンバー以外の話題提供者も積極的に招き8回開催することができた。ホームページはタイムリーにアップデートし情報の発信に努めた。
|
今後の研究の推進方策 |
2023年度は本領域最終年度にあたる。領域全体会議では、研究班だけでなく後期公募班も含めて研究目標を共有するとともに成果の取りまとめに向けて議論を深める。領域の研究戦略として総括班が中心になり、各研究グループの研究進展により得られた成果をベースとした積極的な共同研究を推進し、公募班も交えた活発な共同研究体制を確立する。 新型コロナ流行の影響は完全には払拭されないが、可能な限り対面において国内シンポジウムや国際シンポジウム等を開催または共催し、当領域の重要性および成果、最先端測定装置および関連技術を国内・海外に発信する。同様に、学生を含めた若手研究者または共同研究の可能性がある分野の研究者を対象としたセミナー等を開催または共催し、次世代の研究者の育成およびXFEL実験の浸透を図る。また、国内で開催される学会で展示ブースを出展する等、領域で開発した技術や装置についてタイムリーに紹介することで、共同研究に結びつける活動を行う。 領域全体の成果や情報の共有のために外部サーバー等を利用し、XFEL実験等を支援する情報提供や実験準備のためのプラットフォームの構築をさらに進める。本領域に係わるホームページやtwitterにより、本領域の広報活動を実施する。
|