研究領域 | 高分子材料と高分子鎖の精密分解科学 |
研究課題/領域番号 |
20H05732
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研究種目 |
学術変革領域研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
学術変革領域研究区分(Ⅱ)
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
沼田 圭司 京都大学, 工学研究科, 教授 (40584529)
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研究分担者 |
畝山 多加志 名古屋大学, 工学研究科, 准教授 (10524720)
佐藤 浩太郎 東京工業大学, 物質理工学院, 教授 (70377810)
酒井 崇匡 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 教授 (70456151)
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研究期間 (年度) |
2020-10-02 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
5,980千円 (直接経費: 4,600千円、間接経費: 1,380千円)
2022年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 生分解性高分子 / オリゴマー / 細胞毒性 / 環境毒性 / 高分子精密分解 / 生分解性ポリエステル / 高分子の精密分解 |
研究開始時の研究の概要 |
本学術変革領域では、高分子の分解を物理劣化、化学分解、生物代謝に分割することで、高分子の分解機構が、材料の階層構造と物性に与える影響を明らかにし、分解性を考慮した新しい高分子設計指針を示すことを目標とする。高分子材料が利用される幅広い環境を考慮し、単純なモデル高分子を用いることで、生体内、自然環境下などの利用条件下において、物理破壊、化学分解、および生分解・生物代謝がどのように進行し、物性や機能に動的に影響する分子機構を明らかにすることを目指す。実験ではアプローチできない分子論については、実験から得られた情報を基に粗視化のレベルを判断し、計算科学を導入することで明らかにする。
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研究成果の概要 |
解析基盤として、相互利用および対外的に共有可能なプラットフォームを構築した。特に、メールインで送付されたサンプルなどを自動測定する多検体システムなども整備した。SPring-8などの外部施設については、2年度目で整備を完了し、最終年度で効果的に利用した。「均一・不均一構造の学理」では、非晶性や網目状高分子の分解挙動と、オレフィンなどの結晶性高分子の分解挙動を比較研究することを目指しており、各モデル高分子を決定し、領域内で共有することが重要であった。2年度目までに、結晶性と非晶性のサンプルのデータが出てきており、3年度目では、生分解性や生体毒性などの評価も順調に実施した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
力学強度などに代表される物性と分解性の間にはトレードオフの関係が根強く存在します。そこで、我々は高分子の物性や機能を阻害せずに、分解を精密に発現もしくは抑制させる基礎分子論を確立することを目指しました。本研究では、高分子の分解や分解性高分子に着目し、自然環境中における高分子の分解劣化、高分子網目構造の物理劣化について検討しました。これらの結果は、生分解性ポリエステルからの分解生成物が異常に高濃度の環境では、さまざまな生物に影響を示す可能性があることを示しており、真に環境に優しい材料を開発するには、分解様式を考慮した材料設計が必要であることを示しました。
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