研究領域 | pH応答生物学の創成 |
研究課題/領域番号 |
20H05787
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研究種目 |
学術変革領域研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
学術変革領域研究区分(Ⅲ)
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
高橋 重成 京都大学, 工学研究科, 准教授 (70604635)
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研究分担者 |
栗原 晴子 琉球大学, 理学部, 教授 (40397568)
船戸 洋佑 京都大学, 工学研究科, 准教授 (60505775)
岡村 康司 大阪大学, 大学院医学系研究科, 教授 (80201987)
久保田 好美 独立行政法人国立科学博物館, 地学研究部, 研究主幹 (80710946)
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研究期間 (年度) |
2020-10-02 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
5,980千円 (直接経費: 4,600千円、間接経費: 1,380千円)
2022年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2021年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | pH / pHストレス適応 / シグナル伝達 / がん / 発生 / 海洋酸性化 / pH適応 / 転写因子 |
研究開始時の研究の概要 |
本領域ではpHに対する生物学的理解に変革を起こすべく、「pH応答生物学の創成」という新概念を掲げ、がん、発生、中枢神経、海洋生物、進化の若手トップランナーを集結させている。このような組織が単なる総花的な集団ではなく集約的な連携の下、一つの目標に向かうために、総括班はその要として、領域内の緊密な有機的連携を組織し、研究推進方策の検討、領域の評価と助言を積極的に行う。特に、本領域では生物・医学研究者と進化・海洋生物学研究者の接合が枢要であり、班員間の共同研究費は総括班が最大限の支援を行う。また、研究成果の本応募領域外への浸透、メディアやホームページによる社会への発信・広報にも積極的に取り組む。
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研究成果の概要 |
これまで隔たりが大きかった生理・医学と海洋生物・進化学を繋ぐ土台を構築した点が最大の成果である。例えば、これまで不可能とされていたユビエダハマサンゴからのDNA・RNA抽出を試行錯誤の結果成功し、世界に先駆けて全ゲノム配列を同定した。また、アウトリーチ活動、特に未来を担う子供達に向けた啓蒙活動を精力的に行い、国立科学博物館での市民向け講座[参加人数:現地・オンライン合わせて約300名(内、高校生以下約50名)]、生理学会大会にて「第100回記念シンポジウム」という冠を賜り開催したシンポジウムなどが好例である。未来型研究体系の構築という点で、想定以上の成果が得られたものと思われる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本領域は、pH関連生命現象(pH適応機構、pHシグナル)を地球の歴史や生命の進化史という時間軸で俯瞰的に捉えようとするものであり、かつてこれ程までに学際的な広がりを持たせた領域研究は存在しない。本領域がもたらす波及効果は、ヒトを対象とした基礎医学に留まらず、幅広い生物種にとって深刻な問題である海洋酸性化にまで視野に入れたものである。今後さらに海洋だけではなく、大気や温度など気候変動にともなう地球上全ての生命体の適応を、「学術の力」で理解し将来的な解決への道筋を作っていくための、「さきがけ」ともなる。
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