研究領域 | 素粒子現象から巨大構造物までを透視するマルチスケールミューオンイメージングの創成 |
研究課題/領域番号 |
21H05084
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研究種目 |
学術変革領域研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
学術変革領域研究区分(Ⅱ)
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
森島 邦博 名古屋大学, 理学研究科, 准教授 (30377915)
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研究分担者 |
福元 豊 長岡技術科学大学, 工学研究科, 准教授 (60757350)
堀井 泰之 名古屋大学, 素粒子宇宙起源研究所, 准教授 (80616839)
大谷 将士 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 加速器研究施設, 助教 (90636416)
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研究期間 (年度) |
2021-08-23 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2023年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
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キーワード | ミューオン / 素粒子 / 河川堤防 / ピラミッド / 火山 / 加速器 / 宇宙線 / イメージング / マルチスケール / 原子核乾板 / ATLAS実験 / 堤防 |
研究開始時の研究の概要 |
本領域の目的は、素粒子物理学、土木工学、加速器科学の専門家が集結し、ミューオン検出技術およびミューオン加速技術を高度化するとともに、可視化対象を拡張することで、基礎研究から応用研究、将来の社会実装までを目指してミューオンイメージングを変革することです。総括班では、本領域を構成する計画研究間のバランスをとりながら、研究の進展状況を把握し、各研究の方向付けや計画研究間の技術的な連携および融合による新しい研究の開拓を支援します。また、外部評価委員会を設置し、評価や助言を受ける体制を整えます。研究活動や成果を社会に発信するためにメディアやホームページを介した広報やアウトリーチ活動も積極的に行います。
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研究成果の概要 |
本研究領域では、素粒子物理学、土木工学、加速器科学の専門家が集結し、ミューオン検出技術および加速技術を高度化し、可視化対象を拡張することで、基礎から応用研究、将来の社会実装までを目指したマルチスケールミューオンイメージング(MSMI)を創発した。総括班では、領域会議を開催し、計画研究の進展を把握・連携を強化し、各計画研究の着実な進展に加えて融合研究も進めた。また、研究活動や成果を広く社会に発信するために日本物理学会でのシンポジウム講演、記者向けのサロンを企画・開催した。また、領域外の研究者を招待したセミナーを開催し、MSMIの更なる発展のための課題や展望を議論し、領域としての活動を総括した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の成果は、基礎研究における学理探究から応用研究にまで広がりを見せ、今後のMSMIの発展の基盤となるものである。具体的には、原子核乾板やガス検出器を用いたミューオン検出技術の高度化により、クフ王ピラミッド内部の新空間やヒッグス粒子による質量起源の兆候を検知した。また、宇宙線に代わるミューオンイメージング源としてのミューオン加速器の小型化技術の実証にも成功した。さらに、4つの計画研究間の連携によるミューオン計測技術と土木工学分野の融合研究により、堤防の宇宙線ミューオンイメージングの実証に加え、堤防の新しい科学的安全管理手法の礎を築いたことは、持続可能で安全な社会の実現に貢献するものである。
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