総括班
学術変革領域研究(B)
細胞の機能発現には、ゲノム全体に分布する遺伝子の発現を適切に制御することが必須である。申請者らの研究成果から、転写制御は転写プロセス全体が密な相互連携によって一体化し、遺伝子発現を制御する機構の存在が示唆された。申請者らは、このような転写制御機構を転写ユニティー(Unity: 一体化)機構と呼ぶ。本研究では、時空間的な多因子間相互作用によって形成される転写ユニティー機構の解明を目指す。
「時空間的な多因子間相互作用の理解による転写ユニティー機構の解明」領域を発展させるためには、領域内で共同研究を推進すること、技術交流を積極的に進めることが重要である。また外部に向けて、領域の活動を積極的に広報することも必要である。現在までに、二村と高橋は共同研究を行い、スプライシング制御因子が転写を直接制御することを見出し、その成果を論文として発表した。また、二村は開発中の新規タンパク質を構造学的視点から深めるために仙石とディスカッションを行っている。また、高橋は仙石と転写ユニティーを構築する因子に関して共同研究を行っている。新たな技術を開発するために、領域内で積極的に議論を行い、現在の技術でアプローチできない課題や、その課題を解決するために開発するべき技術の方向性などに関するブレインストーミングを行っている。その中から、転写ユニティー機構をさらに詳細に解析する新技術を考案し、現在その開発に向けて準備を行っている。また、構造生物学においてAlpha fold2のような構造を予測・解析する新規手法についても積極的に取り入れ、領域内の研究の進捗を加速するために利用している。広報のために転写ユニティー領域のホームページを公開している。今後、研究業績など、領域の活動を広く国民に対して公開していく予定である。また、領域内での研究交流セミナーを行うことで、さらに共同研究を増やし、迅速に研究成果を論文化できるように進めていく。
2: おおむね順調に進展している
現在までに、領域として複数の論文が受理されている。また、領域内の共同研究も進み、その成果の1つを論文として発表できた。そのため、当初の予定通り進捗していると考える。
これまでの1年半の研究期間において積極的に共同研究を進めることが出来た。今年度においては、これまでに行った共同研究の成果を論文として発表することを目指す。また、各研究グループの研究の進捗をさらに加速するため、領域内の研究交流セミナーを開催することを考えている。
すべて 2023 2022 2021 その他
すべて 雑誌論文 (23件) (うち国際共著 9件、 査読あり 21件、 オープンアクセス 18件) 学会発表 (25件) (うち招待講演 12件) 備考 (2件) 産業財産権 (1件) (うち外国 1件)
Tetrahedron Letters
巻: 114 ページ: 154288-154288
10.1016/j.tetlet.2022.154288
Journal of the American Academy of Dermatology
巻: 88 号: 4 ページ: 877-880
10.1016/j.jaad.2022.08.066
Genetics in Medicine
巻: 25 号: 1 ページ: 90-102
10.1016/j.gim.2022.09.010
BioEssays
巻: 45 号: 4
10.1002/bies.202200178
Cellular and Molecular Life Sciences
巻: 80 号: 1 ページ: 17-17
10.1007/s00018-022-04640-4
Cancers
巻: 14 号: 15 ページ: 3580-3580
10.3390/cancers14153580
Cell & Bioscience
巻: 12 号: 1 ページ: 92-92
10.1186/s13578-022-00812-8
Front Virol.
巻: - ページ: 870922-870922
10.3389/fviro.2022.870922
Nature Catalysis
巻: 5 号: 8 ページ: 682-693
10.1038/s41929-022-00822-2
Journal of the American Chemical Society
巻: 144 号: 44 ページ: 20332-20341
10.1021/jacs.2c07937
Nucleic Acids Research
巻: 50 号: 21 ページ: 12543-12557
10.1093/nar/gkac1102
Microorganisms
巻: 10 号: 12 ページ: 2381-2381
10.3390/microorganisms10122381
Scientific Reports
巻: 12 号: 1 ページ: 17376-17376
10.1038/s41598-022-25880-1
Development.
巻: 149 号: 21
10.1242/dev.199931
Nature Communications
巻: 13 号: 1 ページ: 2905-2905
10.1038/s41467-022-30632-w
実験医学増刊
巻: 40 ページ: 1910-1917
Human Molecular Genetics
巻: 31 号: 1 ページ: 69-81
10.1093/hmg/ddab224
巻: 12 号: 1 ページ: 6605-6605
10.1038/s41467-021-26913-5
巻: 143 号: 44 ページ: 18481-18489
10.1021/jacs.1c07574
Clinical Genetics
巻: 100 号: 6 ページ: 722-730
10.1111/cge.14066
Science Advances
巻: 7 号: 50
10.1126/sciadv.abi5751
巻: 7 号: 13 ページ: 2368-2368
10.1126/sciadv.abd2368
生化学
巻: 93 ページ: 810-814
https://www.med.osaka-u.ac.jp/pub/gts/TranscriptionUnity/