研究領域 | ジオラマ環境で覚醒する原生知能を定式化する細胞行動力学 |
研究課題/領域番号 |
21H05303
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研究種目 |
学術変革領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
学術変革領域研究区分(Ⅳ)
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
中垣 俊之 北海道大学, 電子科学研究所, 教授 (70300887)
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研究分担者 |
石川 拓司 東北大学, 医工学研究科, 教授 (20313728)
紫加田 知幸 国立研究開発法人水産研究・教育機構, 水産技術研究所(長崎), 主任研究員 (40603048)
柴 小菊 筑波大学, 生命環境系, 助教 (70533561)
篠原 恭介 東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (20527387)
菊地 謙次 東北大学, 工学研究科, 准教授 (00553801)
石本 健太 京都大学, 数理解析研究所, 准教授 (00741141)
飯間 信 広島大学, 統合生命科学研究科(理), 教授 (90312412)
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研究期間 (年度) |
2021-09-10 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
120,640千円 (直接経費: 92,800千円、間接経費: 27,840千円)
2024年度: 24,310千円 (直接経費: 18,700千円、間接経費: 5,610千円)
2023年度: 26,520千円 (直接経費: 20,400千円、間接経費: 6,120千円)
2022年度: 24,310千円 (直接経費: 18,700千円、間接経費: 5,610千円)
2021年度: 17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
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キーワード | 物理行動学 / ジオラマ環境 / 行動力学 / 原生知能 / 細胞行動 |
研究開始時の研究の概要 |
知能とは、広義には環境への適応能力を意味し、単細胞の原生生物とて、数億年にわたる進化の洗練を経て、変動著しい複雑な野外環境でも巧みに行動する能力を有している。例えば、アメーバ状の粘菌は迷路を解いて餌にありつける。本研究では、細胞の環境適応的な行動能力を原生的な知能と位置づけ、広く探索して体系化することを目指す。そのために、原生知能の潜在能力を覚醒させるための新規方法論であるジオラマ行動学を導入し、そのからくりを運動方程式で記述することによって原生知能アルゴリムを捉える。具体的には、精子、繊毛虫、藻類等を取り上げ、環境生態に関わりが深い繁殖や赤潮を主な適用事例とする。
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研究実績の概要 |
原生生物などの単細胞生物をはじめ、細胞レべルの行動は、変動著しい実環境においてさえ、十分生存できるほどの適応能を秘めており、しかもその能力は複雑な神経系なしに実装されている。本研究領域では、細胞レべルの適応能力を「原生知能」と位置づけ、広く探索して体系化することを目指す。本年度は、研究計画に沿って、主に以下の成果を得た。 (1) 運営:総括班会議を毎月開催し、領域運営に関する議事を決済するとともに、領域内の研究動向を把握するための意見交換を実施した。また事務局機能を強化するための事務補助員を雇用し、あわせて大学URAの支援をうける体制を整えた。 (2) 研究交流:研究領域の全体会議ならびに勉強会を開催した。研究領域を包括する概念化をはかる討論会を総括班評価者を招いて開催し、その内容をニューズレターとして領域内で共有した。技術支援・共用化の設備と制度を整備したことにより、生物試料の野外採集と培養維持管理技術、細胞運動の分析・解析技術、力学モデル化とシミュレーション技術、アルゴリズム化技術を介した領域内共同研究が始まった。若手研究者(博士課程学生)の国内短期留学を支援した。 (3) 成果発信:研究領域の活動を国際的に広めるために公開国際研究集会「Cellular Ethological Dynamics in Diorama Environments」を開催した。学術雑誌に本研究領域に関わる特集号を企画した。 (4) 広報:小中学生・高校生むけ講義を対面で実施した。科学技術振興機構主催サイエンスアゴラ2022に出展した。精子、繊毛虫、アメーバなどの研究が、テレビ番組・新聞・webサイト・一般向け雑誌等などで紹介された。これらを領域の公開ホームポージに適時掲載して広報に努めた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
計画に掲げた項目は概ね予定通りに実施できている。今後注力すべき点は、広く原生知能を探索するために、公募研究と計画研究との連携をさらに促進することだと認識している。
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今後の研究の推進方策 |
(1) 領域運営のコアとなる「総括班会議」を毎月実施し、運営と領域全体の研究内容について討議する。公募研究を含めた領域の全体会議ならびに国内公開シンポジウムを企画し開催する。公募研究と計画研究の連携を促すために、共用化技術の普及を押し進めるとともに技術講習勉強会を開催する。 (2) 総括班評価者と、領域運営と学術的な方向性について意見交換をする討論会を開催し、その内容を領域関係者で共有する。これにより領域全体の包括概念を領域関係者で醸成していく。 (3) 領域内の先導研究である赤潮と生殖の研究に関する領域内共同研究を促進するために、五島列島の水産研究機構と筑波大学の下田臨海実験研究センターでの研究交流会を重点化していく (4) コロナ感染症の社会状況が寛解してきたので、若手の国内、国際短期留学を増やしていく。 (5) 本研究領域に関わる、学術雑誌の特集号などを出版する。
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