研究領域 | 生物地球化学タグによる回遊履歴復元学の創成 |
研究課題/領域番号 |
22H05026
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研究種目 |
学術変革領域研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
学術変革領域研究区分(Ⅱ)
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
白井 厚太朗 東京大学, 大気海洋研究所, 准教授 (70463908)
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研究分担者 |
伊藤 進一 東京大学, 大気海洋研究所, 教授 (00371790)
横内 一樹 国立研究開発法人水産研究・教育機構, 水産資源研究所(横浜), 主任研究員 (50723839)
青木 かがり 帝京科学大学, 生命環境学部, 准教授 (60526888)
石村 豊穂 京都大学, 人間・環境学研究科, 准教授 (80422012)
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研究期間 (年度) |
2022-05-20 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2024年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2023年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 同位体 / 生態履歴復元 / 行動モデル / 回遊 / 地球化学 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は,地球化学・海洋物理・水産海洋学・水産資源生態学という異なる学問分野にまたがる研究内容を,一つの大きな枠組みの研究として融合し再構築するものである.プロジェクトに参加するメンバー全員が全容と立ち位置が把握できるような仕組みを構築しつつ,情報共有や人的交流を促進し,若手研究者を育成する役割を主導する.研究内容や研究成果を社会・国民にわかりやすく提供する役割も担う.
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研究実績の概要 |
2022年6月に統括班を中心にキックオフミーティングを企画した.ミーティングの録画を共有したりZoomなどを活用したりすることで,在外研究中のメンバーを含む本プロジェクトの全メンバーが参加した.さらにグループ外の関連分野の研究者も招待することで,研究ネットワークの拡大や新たな手法や知見を取り入れることができた.また,メンバー間のコミュニケーションを促進するためにメーリングリストを作成した.当初はSlackなどのオンラインコミュニケーションツールの利用も検討したが,複数のインターフェースを利用する際の問題点なども浮き彫りになったため,複数のメーリングリストを使って重要度に応じて運用方針を個別に設定することで対応した.プロジェクトの全体的な方向性を十分に共有することが達成され,メンバー同士が障壁無くコミュニケーションを取れる体制が構築できた. 統括班が中心となり,イワシ・サバ・スルメイカについて,全ての同位体指標の分析を実施するメインの対象種として取り組むことを決めた.これらのサンプルについて,作業仮説を検証するのに最適な試料を統括班が中心となり収集を進めた. 本プロジェクトの研究内容や成果について社会・国民に発信するためのウェブサイトの構築も進めた.将来研究に携わる可能性がある「科学に興味を持ってもらいたい高校生・大学学部学生」をウェブサイトのメインターゲットとして設定し,入り口を簡単でわかりやすくしつつ,興味を持った人は専門的な内容まで深掘りできるような構成を目指した.また,研究対象であるイワシの回遊について撮影協力をしたNHK番組「ダーウィンが来た!」が放映され,第2段の番組作成も進行中である.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
各班の班長を含むメンバーで構成される統括班が核となり,班長が各班の研究体制や進捗状況を指揮・把握し,それを統括班のメンバーで共有し,その後の方針を検討していくという体制は非常に有効に機能している.また,統括班のメンバーを起点とした班間の人的交流も活発に実施でき,分野の垣根を越えた人的交流を促進できた.2022年度は,本プロジェクトで雇用していたポスドクを含め,4名のメンバーに異動・昇進があり,研究者育成について大きな成果となった.研究体制の変化がありつつも,統括班による調整が効果的に機能し,研究のさらなる加速につながったと考えている.
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今後の研究の推進方策 |
複数のメーリングリストを活用したコミュニケーション体制を既に構築することができ,今後はこのメーリングリストを活用して班間・研究者間のコミュニケーションを統括班が潤滑剤となり促進していく.2023年度はメインの3対象種について多項目の分析結果が得られる予定であるため,それらのデータをメンバー間で共有しつつ,回遊履歴復元のための手法開発を進めていく.年度の中頃を目処に計画検討会を開催し,対面での議論の機会を設けることで得られた成果の理解を深めつつ,メンバー間の更なる交流を促進することで新しい研究の起爆剤とする.
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