研究領域 | データ記述科学の創出と諸分野への横断的展開 |
研究課題/領域番号 |
22H05104
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研究種目 |
学術変革領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
学術変革領域研究区分(Ⅱ)
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
平岡 裕章 京都大学, 高等研究院, 教授 (10432709)
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研究分担者 |
木村 正雄 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 物質構造科学研究所, 教授 (00373746)
李 聖林 京都大学, 高等研究院, 教授 (50620069)
福水 健次 統計数理研究所, 先端データサイエンス研究系, 教授 (60311362)
鈴木 杏奈 東北大学, 流体科学研究所, 准教授 (60796449)
白井 朋之 九州大学, マス・フォア・インダストリ研究所, 教授 (70302932)
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研究期間 (年度) |
2022-06-16 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
27,430千円 (直接経費: 21,100千円、間接経費: 6,330千円)
2024年度: 7,670千円 (直接経費: 5,900千円、間接経費: 1,770千円)
2023年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2022年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
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キーワード | データ記述科学 / 戦略課 / 拠点形成課 / 支援課 |
研究開始時の研究の概要 |
本領域では,最先端の数学とデータ科学手法を用いてデータの「かたち」と「うごき」に着目した記述子(=数学言語)を開発することを通じて,データ活用社会の未来実現を飛躍的に加速させることを目指す.そのために数学・データ科学・応用の三位一体体制で領域を構成し,既存の学問分野の枠を凌駕する新融合領域「データ記述科学」を創成する.
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研究実績の概要 |
本領域では、最先端の数学とデータ科学手法を駆使して、データの「かたち」と「うごき」に着目した記述子(データの本質的構造を表現する数学的記述言語)を開発する研究を実施している。そのために数学・データ科学・応用の三位一体体制で領域を構成し、既存の学問分野の枠を凌駕する新融合領域「データ記述科学」を創成することを目指している。この目標に向けて、今年度の総括班としての活動はまず国際研究集会「TDA week 2023」を2023年7月31日-8月4日に京都大学百年記念講堂で実施したことが挙げられる。参加者の総勢は143人(外国人 77名、日本人 66名)であり、20名のKeynote speakers および invited speakersに加えて70件のポスター講演から構成された。領域内の活動としては領域会議を2度開催(9月25-26日@新大阪、1月18-19日@東京)した。特に今年度は第1期公募班が研究活動をスタートさせることから、彼らの研究環境の整備や計画班との融合研究の推進などを領域会議の機会に実施した。また対外的に領域活動を紹介および共有する目的でMeetシリーズを2回開催した(1回目:5月18日、Optimal Transports Meets Data、京都大学、2回目:2月2日、Material Meets Data、東京)。いずれの回も講演動画をYouTubeチャンネルにアップロードし、データ記述科学の教育・研究推進を行った。またEdelsbrunner教授をはじめとする多くの外国人研究者に京都大学に訪問してもらい、データ記述科学の国際ネットワークづくりに取り組んだ。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
現在までの進捗状況は極めて順調に当初の計画以上に進展している。今年度からは公募班が参加することになり、そのための体制作りに多くのエフォートを割いたが十分な基盤整備ができたと思われる。特に公募班には領域内の融合研究に期待しており、それを実現するために領域会議や各種イベント、オンラインディスカッションなどの場を総括班から提供することでスムーズに環境を整えることができた。またTDA week 2023を開催したことで世界的に我々の領域をアピールできる機会が設定でき、十分な宣伝活動が行えた。実際にこの会議の後に多くの外国人研究者が訪問しにきており、国際的なネットワーク作りにおいても十分な成果が挙げられた。特に、本領域の海外研究アドバイザーでもあるHerber Edelsbrunner教授(IST Austria)が1年間サバティカルで京都大学に滞在することになり、さらに多くの外国人研究者が京都大学を訪問することにつながった。Meetシリーズも初年度から通算で4度目を終了し、それなりに知名度が上がってきた実感がある。YouTubeチャンネルで講演動画を視聴できるシステムを作ったこともあり、データ記述科学の教育・研究活動の活性化につながる活動が実践できた。
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今後の研究の推進方策 |
次年度は第1期公募班の最終年度となる。2年間の短い期間ではあるが、いくつかの公募班では計画班や他公募班との融合研究の芽が出始めている課題もある。これらの活動を十分に支援することに重点的に取り組む。また同時に第2期公募班の募集も開始することから、第1期公募班の募集方法や運営体制などの検証を十分に行った上で、第2期公募班の方針をまとめていく予定にしている。領域会議については、前期開催分は勉強会方式で開催する予定である。日程は6月3、4、5日で場所は京都大学益川ホールで実施する。講師は田中由浩氏(名古屋工業大学、稲盛科学研究機構)、今泉允聡氏(東京大学)、池祐一氏(九州大学)に依頼済みである。特に今回は領域外からの参加も認める公開型とすることで、より一層データ記述科学の取り組みを数学・データ科学・応用分野に浸透させることを検討している。また加害研究アドバイザーのEdelsbrunenr教授が9月まで滞在することから、さらに多くの外国人研究者に京都大学に訪問してもらい、データ記述科学の海外ネットワーク作りにも取り組む予定である。
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