研究領域 | 「学習物理学」の創成-機械学習と物理学の融合新領域による基礎物理学の変革 |
研究課題/領域番号 |
22H05111
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研究種目 |
学術変革領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
学術変革領域研究区分(Ⅱ)
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
橋本 幸士 京都大学, 理学研究科, 教授 (80345074)
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研究分担者 |
永井 佑紀 東京大学, 情報基盤センター, 准教授 (20587026)
田中 章詞 国立研究開発法人理化学研究所, 数理創造プログラム, 上級研究員 (20791924)
野尻 美保子 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 教授 (30222201)
大槻 東巳 上智大学, 理工学部, 教授 (50201976)
富谷 昭夫 東京女子大学, 現代教養学部, 講師 (50837185)
福嶋 健二 東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 教授 (60456754)
今田 正俊 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 名誉教授 (70143542)
樺島 祥介 東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 教授 (80260652)
広野 雄士 大阪大学, 大学院理学研究科, 助教 (50998903)
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研究期間 (年度) |
2022-06-16 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
325,130千円 (直接経費: 250,100千円、間接経費: 75,030千円)
2024年度: 67,340千円 (直接経費: 51,800千円、間接経費: 15,540千円)
2023年度: 66,040千円 (直接経費: 50,800千円、間接経費: 15,240千円)
2022年度: 53,300千円 (直接経費: 41,000千円、間接経費: 12,300千円)
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キーワード | 機械学習 / 物理学 |
研究開始時の研究の概要 |
従来、実験と理論の両輪により進展してきた物理学において、理論的な原理や数理の探索と技術の発展による実験の発展が、宇宙と物質の新しい姿を明らかにしてきた。この両方に寄与してきた計算科学では近年、機械学習という技術革新が社会的変革をもたらしている。そこで我々は「学習物理学」領域を創成し、機械学習やそれを含むデータ科学の手法、緩和数理やネットワーク科学等を物理学の理論的手法群と統合し、基礎物理学の根本課題である新法則の発見、新物質の開拓を行う。素粒子・物性・重力・計算物理学のそれぞれと機械学習の融合を、数理・統計・位相幾何の観点から統合的に遂行し、新領域「学習物理学」を勃興させる。
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研究実績の概要 |
総括班においては、まず、領域発足後のキックオフ研究会を開催し、本領域に参加するほぼすべての研究代表者、研究分担者(総括班と計画研究の全てを含む)が京都大学に集まり、それぞれの研究の計画や現在の進捗状況、そして今後の見通し等を深く話し合った。これはこの領域の発足において、最も重要な役割を果たし、総括班は領域全体を統括する役目を持つため、それぞれの計画研究の状況把握し、相互の交流を今後組織していく上で、領域の運営の効率的な開始となった。また、領域の外へ向けての情報発信の基盤を築くため、領域のホームページ、領域のTwitter、領域のメーリングリスト等などを設置し、それらの運用を開始した。加えて、 初年度の3月には、日本物理学会年次大会において、本領域と日本物理学会の共済シンポジウムを総括班で開催し、総括班の研究分担者(これは計画、研究の研究、代表者と同一である)が、登壇、それぞれの計画研究の それまでの実績や今後の方向性について、物理学会の会員に報告を行った。この場での多様な議論により、領域の5年間の方向性が実態を持ったものとして、物理学会の会員に広く周知された。また、初年度から公募により 雇用予定であったインターフェイス教員は、順調に公募が開始され、第二年度より雇用が京都大学及び早稲田大学において開始された。インターフェイス教員は、領域の内外の研究をつなぐ領域セミナーを開始し、計画研究や公募研究の間を取り持つ役割を発揮し始めた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本領域の総括班は、まず初年度において、研究計画調書に記載したような、領域の設置、そして開始、といった目標を達成できたという意味で順調に進捗していると考えている。特に、機械学習の研究の進展は、世界で非常に早く革新的に行われており、これらの 研究を本領域に活かしていくためには、対外的な交流(これは研究において、そして研究環境において、両方を含む)が重要であるが、初年度はホームページの設置やキックオフ研究会、そして日本物理学会との共済、シンポジウム等を通じて順調に対外的な交流が実施され 有機的に成長し始めていると考える。したがって、初年度の研究計画としては、総括班の実施状況は順調であり、第2年度の研究に順調に接続できると考える。ただし、インターフェス教員の雇用が当初考えられた時期よりも遅れており、雇用人件費を次年度に繰り越さねばならなかった。この点だけが時期的な意味で、若干次年度以降の総括班の活動に影響を与えている。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、総括版雇用のインターフェース教員を最大限活用し、領域内の研究交流の促進、また、領域内外をつなぐ研究交流の促進を実施していくことで、 学習物理学領域の基盤設置と対外的な周知を進めていく。特に国際研究集会を学習物理学の名前で開催し、日本だけでなく、海外の同様のコミュニティーの研究者を招聘して講演をしていただくことで、本領域の研究を促進することとする。加えて、領域会議を開催することにより、領域内の各計画研究と総括班もしくは各計画研究と公募研究班、これらの間の研究の交流を促進する。
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