研究領域 | 宇宙からひも解く新たな生命制御機構の統合的理解 |
研究課題/領域番号 |
15H05939
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
複合領域
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
岩崎 賢一 日本大学, 医学部, 教授 (80287630)
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研究分担者 |
柳田 亮 日本大学, 医学部, 兼任講師 (00644741)
大平 宇志 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構, 有人宇宙技術部門, 研究開発員 (40633532)
小川 洋二郎 日本大学, 医学部, 准教授 (60434073)
田子 智晴 日本大学, 医学部, 助手 (70780229)
上田 要 日本大学, 医学部, 助手 (00598964)
青木 健 日本大学, 医学部, 助教 (60332938)
篠島 亜里 日本大学, 医学部, 助教 (60647189)
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研究期間 (年度) |
2015-06-29 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
79,820千円 (直接経費: 61,400千円、間接経費: 18,420千円)
2019年度: 13,910千円 (直接経費: 10,700千円、間接経費: 3,210千円)
2018年度: 13,130千円 (直接経費: 10,100千円、間接経費: 3,030千円)
2017年度: 13,910千円 (直接経費: 10,700千円、間接経費: 3,210千円)
2016年度: 14,300千円 (直接経費: 11,000千円、間接経費: 3,300千円)
2015年度: 24,570千円 (直接経費: 18,900千円、間接経費: 5,670千円)
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キーワード | 宇宙医学 / 宇宙飛行 / 循環調節 / 脳血流 / 微小重力 / 過重力 / 頭蓋内圧 / 血圧 / 衛生学 / 生理学 / 衛生 / 宇宙科学 |
研究成果の概要 |
ヒトが宇宙飛行した際、微小重力や閉鎖環境ストレス、往還時の過重力等により循環調節機構が変化する可能性があり、特に重要臓器の脳の循環に重点を置きながら、その影響について研究した。地上模擬実験においては、過重力曝露や、閉鎖環境曝露、高二酸化炭素と頭部方向体液シフトの複合曝露等が、脳血流調節や頭蓋内圧を変化させることを明らかにした。 また、国際宇宙ステーション利用実験では、脳血流や血圧などを測定した。その結果、飛行後に血圧は変化しないにもかかわらず脳血流速度が増加したこと、その変化に血液中ヘモグロビン濃度の低下が相関したことを認めた。さらに頭蓋内圧推定値も飛行前に比べて飛行後に変化を認めた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
宇宙飛行により種々の人体臓器が変化すると分かっており、近年特に頭の臓器(脳や眼球)が形態を含め変化することが報告され注目されている。その変化の因子や病態を明らかにすることは宇宙医学分野などで科学的に重要なだけでなく、今後の月・火星探査等に際し、その知見を基に予防手段を講じ宇宙飛行士の健康を維持しミッションを成功させるためにも重要である。つまり今回判明した脳循環に影響を与える環境因子を制御することが、今後の宇宙開発に役立つと考えられる。また、閉鎖環境が循環系に与える影響に関しては、地上における災害時の孤立や避難、新型コロナウイルス感染症禍での長期隔離の際の健康維持などにその成果が応用できる。
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