研究領域 | 植物新種誕生の原理―生殖過程の鍵と鍵穴の分子実態解明を通じて― |
研究課題/領域番号 |
16H06465
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
東山 哲也 名古屋大学, 理学研究科(WPI), 教授 (00313205)
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研究分担者 |
金岡 雅浩 名古屋大学, 理学研究科, 講師 (10467277)
Bode Jeffrey 名古屋大学, トランスフォーマティブ生命分子研究所, 客員教授 (90727900)
吉田 大和 東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 准教授 (80785444)
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研究期間 (年度) |
2016-06-30 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
128,440千円 (直接経費: 98,800千円、間接経費: 29,640千円)
2020年度: 25,870千円 (直接経費: 19,900千円、間接経費: 5,970千円)
2019年度: 27,300千円 (直接経費: 21,000千円、間接経費: 6,300千円)
2018年度: 26,910千円 (直接経費: 20,700千円、間接経費: 6,210千円)
2017年度: 24,830千円 (直接経費: 19,100千円、間接経費: 5,730千円)
2016年度: 23,530千円 (直接経費: 18,100千円、間接経費: 5,430千円)
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キーワード | 受精 / 花粉管 / 種間障壁 / リガンド・レセプター / ペプチド |
研究成果の概要 |
植物の受精のステージにおける、2 つの主要な種間障壁(2セットの重要な鍵と鍵穴)を解明することを目指した。そのうちの1 つ、受精のために卵細胞の隣に2 つある助細胞から分泌される花粉管誘引物質LURE ペプチド群と、LURE の感知に必要なシロイヌナズナ受容体キナーゼPRK6 について、相互作用と共結晶構造を示すことに成功した。シロイヌナズナ、その近縁種セイヨウミヤマハタザオ、トレニアをモデルに、鍵と鍵穴分子にはわずか数アミノ酸でも種認証を大きく入れ替えることができる重要なアミノ酸が存在することや、もう1つの種認証(花粉管の破裂制御)での種間差をリアルタイムに可視化することにも成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
独自に開発してきた実験系や技術により、トレニアとシロイヌナズナの両者の系を駆使して種の壁に挑む本研究は、先導的な特色がある。本研究により、受精における種の壁が、主要な鍵と鍵穴分子の一部の重要な構造による認証反応であることが、初めて実証により解明された。人類が植物受精における種の壁を制御する技術を初めて手にすることに繋がる、独創的かつ大きな成果となった。また、本研究で開発されたさまざまなイメージングの技術と実験系は、植物の受精過程における種認証機構の解明や、未同定の鍵と鍵穴分子の同定に対して基盤となる。
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