研究領域 | 配位アシンメトリー:非対称配位圏設計と異方集積化が拓く新物質科学 |
研究課題/領域番号 |
16H06509
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
塩谷 光彦 東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 教授 (60187333)
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研究分担者 |
馬越 啓介 長崎大学, 工学研究科, 教授 (20213481)
松下 信之 立教大学, 理学部, 教授 (80219427)
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研究期間 (年度) |
2016-06-30 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
169,390千円 (直接経費: 130,300千円、間接経費: 39,090千円)
2020年度: 21,190千円 (直接経費: 16,300千円、間接経費: 4,890千円)
2019年度: 22,100千円 (直接経費: 17,000千円、間接経費: 5,100千円)
2018年度: 21,190千円 (直接経費: 16,300千円、間接経費: 4,890千円)
2017年度: 19,500千円 (直接経費: 15,000千円、間接経費: 4,500千円)
2016年度: 85,410千円 (直接経費: 65,700千円、間接経費: 19,710千円)
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キーワード | 配位アシンメトリー / 金属中心キラリティー / 不斉誘導 / 不斉触媒反応 / キラル金属錯体 / 不斉合成 / 異方集積化 / 錯体化学 / 金属錯体 / 非対称配位圏 / 不斉吸着 / プロキラル分子 |
研究成果の概要 |
本研究は、金属錯体における非対称配位圏の設計・合成法の確立、不斉誘導法の確立、不斉中心の配置安定化、不斉触媒反応やキラル材料を開拓することを目的とした。以下の研究成果を挙げ、国際学術誌等に発表した。 (1) 非対称なアキラル三座配位子を用いた四面体型不斉亜鉛錯体の不斉誘導と安定化、(2) らせん型大環状金属錯体の自己集合による多孔性超分子金属錯体:キラル分子の不斉吸着と不斉環境場の構築、(3) キラルなDNA分子を鋳型とする酵素様金属中心の不斉誘導 特に(1)の結果は、Werner型の置換活性なChiral-at-Metal錯体の不斉誘導と配置安定化の世界初の例である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、置換活性金属中心の「不斉誘導」と「絶対配置の安定化」という最も困難な課題を革新的に解決し、「不斉金属の化学」の大きなブレークスルーにつながった。特に、四面体型キラル亜鉛錯体の高選択的不斉誘導と驚異的な安定化から得られた知見は、教科書に見られる置換活性金属に関する常識を根底から覆すものであり、本領域を先導するランドマークとなった。この結果により発展した非対称な集積・空間・電子系アシンメトリーは、明確に定義された配向と異方性に基づく新物性や新機能に発展することが期待され、周辺分野である触媒化学、超分子錯体化学、生体関連化学、材料科学等の物質科学へ大きな波及効果をもたらすことが期待される。
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